「夜警」などの絵画で知られ、17世紀のオランダを代表する画家・レンブラントの版画2点に、越前和紙が使われていた可能性が高いことが、福井県などの調査でわかった。 優れた職人芸が巨匠の創作活動を支えた縁で、オランダとの交流も生まれている。 調査は10月、県や県和紙工業協同組合などでつくる研究会が、版画を所蔵するアムステルダム国立美術館で実施。顕微鏡で細部を確認したところ、版画20点のうち2点の紙に、越前和紙をすく際に用いるのと同様の糸の跡が見つかったという。現在は版画の繊維をエックス線で分析し、詳しい産地の特定を急いでいる。今年度中に結果をまとめる予定だ。 今回の調査がきっかけとなり、レンブラントのアトリエ兼住居を改造したレンブラント・ハイス美術館(アムステルダム)のミハエル・ハウサー館長ら15人が3日、越前市内を訪問した。人間国宝の岩野市兵衛さんの紙すきを視察したり、実際に和紙をすく作業に挑