おれは、金曜の夜に安ワインを一本開ける。 土曜日、起きるのは決まって午後二時すぎ。 おれは顔だけ洗って競馬をする、小銭が行き来する。 午後四時半、最終レースが終わると、おれはシャワーを浴びて、 コンビニに行く。 日曜日の出馬表を求めて、コンビニに行く。 外に出てみると、夕焼けの空。 おれの、半地下のような部屋には、 外の日差しが入ってこない。 おれはいつものように、外は曇っていて暗いのだと、 (たとえ晴天の日であっても、おれは外の天気がわからない) 思った。 空は夕焼けだった。 なにかいいことがあったわけでもなく、 なにかわるいことがあったわけでもない日には、 どうでもいいことが話題になる。 言葉に意味があるのだろうか。 おれは意味を待っていた。 ただ意味を待っていた。 しかし、意味などないのかもしれない。 「言葉を意味で割ることはできない」、 と、偉大なる詩人が言っていたように思う。 お