輪島市中心部には全壊した家屋や「五島屋」の7階建てビルがそのまま残されている KOSUKE OKAHARA FOR NEWSWEEK JAPAN <「テレビは表面的な報道ばかり」「集落は全滅と一緒です」「岸田さんは何をしとる?」過疎高齢化の集落で取り残された被災者の声を聞く> 今年の元日に発生した能登半島地震から半年、被災地以外の地域に暮らす人々の目に能登の現状はどう映っているだろうか。地震直後に3万4000人余りいた石川県の避難者は、旅館などへの2次避難を含めて2394人にまで減った(6月18日時点)。2月からは仮設住宅への入居も順次始まり、金沢などに散り散りになっていた住民がようやく故郷に戻り始めた――。 こうした断片的なニュースは、水も電気もなく命が危険にさらされていた災害直後の状態から考えれば、復旧・復興に向けた一つの真実ではある。だが震度7が観測された輪島市を歩けば、半年もたつの