1月6日、ウクライナ西部リビウで、ウクライナの伝統衣装を着て正教会のクリスマスを祝う子供たち(ロイター) 【キーウ=渡辺浩生】ロシアがウクライナの占領地から子供を連れ去っている問題で、ウクライナの非政府組織「セーブ・ウクライナ」が4月、31人の子供をウクライナの家族のもとに連れ戻すことに成功した。救出活動は困難を極める。子供を「洗脳」し、侵略や連れ去りを正当化するロシア側のさまざまな工作も浮き彫りになっている。 ウクライナのデータによると、ロシアによる昨年2月の侵略後、約1万9000人の子供がロシアや併合したクリミアに連れ去られた。米エール大は約6000人と見積もる。国際刑事裁判所(ICC)は戦争犯罪としてプーチン露大統領らに逮捕状を出した。 ウクライナ元大統領直属の子供問題行政監察官で、セーブ・ウクライナ創設者のミコラ・クレバ氏は記者会見で、4月8日に到着した31人を含め、95人を取り戻