2022年3月24日【経済】 2021年12月。クリスマスを目前に控えたある日、宅配ドライバーの池原誇有紀(こうき)さん(28)の車に記者が同乗しました。配るのはもっぱら、ネット通販大手アマゾンの荷物です。 朝7時50分。物流センターでは、積み込み作業を終えた軽バンが1台また1台と倉庫から出て行きます。 30台ほどの駐車スペースはほぼ満車です。 配送ルート 配達車両ごとに積み込み作業の時間帯が決められています。池原さんの持ち時間は15分。車から飛び降りると、第1便で配達する分の荷物を受け取りに走ります。右手にはスマートフォン。アマゾンの配達専用アプリ「アマゾンフレックス」を起動し、表示された配達先を入念にチェックします。頭の中で配送ルートを組み立て、配達順序を考えながら荷台を埋めなければなりません。時間指定が早い荷物は手前に、配達地域が遠い荷物は奥へ―。箱と箱のわずかな隙間にも小包をはめ込