例えば法律学とかだと、ある法規定の解釈についてA説B説C説と対立する説があり、そのどれかを「正しい」と主張し、他は「不当」と断じ去るわけですが、臨床心理の世界においては、各学派は一応の共存関係にあるように思えるわけです。 それでもなお、上の両者はあまりにも対照的だと言わざるを得ない。方やフロイトは無意識下で欲望にまみれたイドと倫理規範たる超自我が鬩ぎ合い、自我がその鬩ぎ合いを止揚して人の行動は決定されるという悲観的人間観を取り、その治療法である自由連想法は治療者が患者の背後から「解釈」を与えるという点で父性原理的といえます。
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