火の鳥 現代編(構想のみ) 手塚治虫は雑誌「COM」以降の火の鳥の全体構成を、黎明編と未来編を発表した後、過去、未来、過去、未来、と時間を現代に収束させる予定で描いた。(太陽編は2つの時代が描かれているが最終的に過去側は未来側の物語に組み込まれる) 後に『ニュータイプ100%コレクション 火の鳥』(角川書店/1986年刊行)の角川春樹との対談の中で、手塚治虫自身が「現代編」の構想を明かしている。手塚は「現代」というものの解釈を「自分の体から魂が離れる時」だとしていた(それ以降の未来がなく、そこから以前は全て過去であるため)。そして、その時こそ「現代編」を描く時だと語った。 それを聞いた角川は手塚に対して「死ぬ時ですからね。描けませんよ(笑)」と語り、手塚は「いや、僕は描いて見せますよ」「一コマでもいいんですよね。それが一つの話になっていればいいんですから」と死ぬ直前に一コマでも物語を描くこ