盗んだ車両を解体する「ヤード」と呼ばれるアジトを一斉捜索する兵庫県警などの捜査員ら=26日午前10時33分、神戸市西区(本社ヘリから、飯田英男撮影) 兵庫、大阪など7府県警が26日、一斉捜索に着手した「ヤード」と呼ばれる外国人車両窃盗団の大規模アジト。コンテナを積み上げて囲われた外観は“要塞(ようさい)”のようだ。県内だけでも約80カ所のヤードが確認されており、捜査当局は不法入国外国人らによる犯罪の温床になっている事態として重視。27日にも全国初の「ヤード対策本部」を設置して、車両窃盗の撲滅を図る。 ■港に近い田園地帯を拠点 外国人による車両窃盗団が横行する背景には、日本製の自動車が、開発途上国などの荒れ地にも耐える高性能を持つため、高額で売買されるためだ。 かつてはトヨタの「ランドクルーザー」など、特定の車種を狙う国内の窃盗団が、外国人ブローカーと売買するケースもみられたが、被害が相次ぎ