中国当局の介入に効果なし このところ、中国人民元レートの下落傾向は一服している。だが、その理由は明らかで、これは、中国の通貨当局による短期金利の引き上げによるものと思われる。 中国の市場短期金利である「Shibor(上海銀行間取引金利)」は昨年12月以降、急上昇している。2月21日時点で翌日物金利は2.483%、3ヵ月物金利は4.272%となっている。 翌日物金利の上昇ペースは緩やかだが、3ヵ月物などの「ターム物」金利の上昇幅は著しい。それにともない、米中の短期金利差は大きく拡大しており、これが人民元の下げ止まりから反発へと波及している(図表1、2)。 実は、人民元レートの下落は中国の外貨準備高がピークアウトし、減少局面に転じて以降、趨勢的に続いている。 人民元安の進行に対し、中国当局は当初、為替介入(人民元買いドル売り介入)によって人民元の下落を止めようと試みるが、介入の効果は一時的なも