日本人からすると「欧米人」という乱暴なくくりで同一視しがちな人々の間にも、当たり前だが大きな違いがある。 ドイツ経済新聞こと「ハンデルスブラット」が「ドイツ人は『システム』思考、アメリカ人は『パーツ』思考」と題したエッセイを掲載し、話題を集めているのだ。そこで展開されている議論は以下のようなものである。 まずドイツ人は、システム的に考える。全体を見て、それぞれのパーツの関連性を考える。そして、そこから何らかの法則性(パターン)を見出して、複雑なものを「全体」として理解しようとする。 そのため、ドイツ人は、何かを決めるとき、「なぜ決定する必要があるのか」「それがほかの仕事にどんな影響を与えるか」「そもそも問題設定は正しいのか」「決定の仕方にみんな賛成しているのか」などといったことを時間をかけて議論する。 一方、アメリカ人はドイツ人とは違って、複雑な問題をパーツごとに「細分化」して考えるのが好