●『響け!ユーフォニアム』、第四回。この作品の曲者性が存分に出ていた。一見、いい話にみえて、実はそんなにいい話ではない。そして、実はそんなにいい話ではないということについて、作品自身が自覚的だ。 傘木と鎧塚のあいだにあった行き違いが解け、二人の仲が修復されたのはよかったとして、二人の仲が修復されたとたん、それまで二人に対して献身的というか、親身になっていた吉川と中川は蚊帳の外に置かれる。この作品では、常に勝者と敗者というか、選別と排除がはっきりしている。とはいえ、ぼくには、傘木と鎧塚の関係よりも、吉川と中川の関係の方がうつくしいように思うけど。というか、事前にそういう風にちゃんと(二話にも三話にも)描かれているというのがこの作品の厚みだ。。 鎧塚のずるさと、傘木の鈍さも、それとしてちゃんと描かれている。二人の関係は、ずるさと鈍さとがパズルのピースのようにぴったり組み合うことによって成立して