印刷 静岡県御前崎市にある中部電力浜岡原発から半径20キロ圏に入る同県吉田町の町議会は16日、「浜岡原発は再稼働せず、速やかに廃炉にすべきだ」とする決議案を全会一致で可決した。中部電に対して廃炉を求めるよう国などに要請する意見書案も可決した。 決議と意見書は、東海地震の震源域にある浜岡原発について「地震と津波による事故の危惧をぬぐいきれない」としたうえで、「町は20キロ圏内にあり、事故が起きれば甚大な被害を受け、故郷からの避難は避けられず、町民は極めて大きな不安を抱えている」などの理由で廃炉を求めた。 浜岡原発の近隣自治体では、半径10キロ圏の同県牧之原市議会が9月に「永久停止」を決議している。隣にある吉田町は、原子力防災対策の重点区域である緊急時防護措置準備区域(UPZ)の30キロ圏に入る。同区域の自治体議会が「廃炉」を決議するのは初めて。