睡眠薬を混ぜた酒を飲ませて何人もの男性を殺害したとされる女性の殺人容疑者ではないが、アルコールと一緒に飲むことで、睡眠薬の薬理効果は数倍になる。不眠症の持病のため、睡眠薬を常用している人に要注意は薬と酒の併用である。ときには意識不明の原因になると警鐘を打ち鳴らす専門家の意見をきいた。 そもそも、アルコールは消化器から吸収され、一部が脳に達し、人を覚醒させる働きのある脳幹網様体賦活系を抑制する。そのため眠くなり、精神的に解放されて眠りやすくなる。 酒を飲んだとき、睡眠薬を服用することの危険を指摘するのは銀座泰明クリニック・茅野分院長だ。 「睡眠薬にはいろいろな種類があるが、ベンゾジアゼピン系の睡眠薬(睡眠導入薬)が処方されることが一般的です。ベンゾジアゼピン系睡眠薬は、主に大脳辺縁系を中心とする情動中枢に分布するベンゾジアゼピン受容体に結合して作用し、アルコールと同様、脳の活動を抑えるのです