生物は劇的に進化をとげたことで地球環境にも大きな影響をもたらしてきました。しかし、生物も決して右肩上がりで順調に発達してきたわけではなく、絶滅の危機にさらされてきたのです。 こうした絶滅の危機でも、とくに規模の大きい大量絶滅が起こりましたが、その原因のひとつに、「海洋無酸素事変」が考えられています。 海洋無酸素事変とは、海洋中の酸素欠乏状態(無酸素または貧酸素)が広範囲に拡大し、海洋環境を激変させる現象です。海洋無酸素事変が当時の生物たちに与えた影響、起こった原因とは、どのようなものだったのでしょうか? 生物を襲った天変地異を見て見ましょう。 天変地異は生物の興亡と軌を一にする!? 古生代(約5億3880万年前〜約2億5190万年前)から中生代(約2億5190万年前〜約6600万年前)となります。このスケールで地球史を俯瞰すると、天変地異は生物の興亡と軌を一にしているように見えてきます。地