まずは下のグラフをごらんいただきたい。このグラフは平成24年就業構造基本調査(総務省統計局)による25~29歳男性の学歴別の所得状況を表したものである。 このグラフで目に付くのはとりわけ中学校卒の学歴の方の所得が極めて低いということだ。およそ半分近くが年収200万円以下、2割以上は現在何らの仕事にも就いていないという現状である。確かに残り半分は年収200万以上ではあるのだが。 年収200万円というのは単身ならそれなりに生活していけるが、結婚して子をもうけようとしたら直ちに生活保護基準を割り込む程度の貧困水準である。ローンなど夢のまた夢だ。確かに妻がフルタイムで働けば生活保護を回避することは可能だが、女性の賃金水準の低さからすれば相当にシビアな条件である。 これが高卒者になるとちょっとはマシになって年収200万を割り込むものの割合は3割弱にまで下がる。半分は年収250万円以上の所得を得ている