「特定の宗教団体」だった3日間 安倍晋三元首相の殺害事件を機に、強く問題視されている旧統一教会と自民党の関係。発足したばかりの岸田改造内閣にも教団との関係がある閣僚が含まれており、支持率は上がるどころか微減した。内閣改造で支持率が下がるのは異例だ。 こうしたなかで自民党とともに厳しい目を向けられているのが、報道を手がけるマスメディアだ。7月8日(金)の事件から間もなく、容疑者の動機は「特定の宗教団体への恨み」と報じられた。だが、テレビで「旧統一教会」の名が出てくるのはその3日後だった。 翌9日(土)にネットメディア『現代ビジネス』(講談社)が先陣を切ったが(「【独自】安倍元首相を撃った山上徹也が供述した、宗教団体『統一教会』の名前」)、テレビと新聞は具体的な団体名を伏せ続けた。ネットや海外メディアではすでに統一教会の情報が広く共有されており、日本のマスメディアに対する不信感は高まっていた。