東日本大震災の津波で宮城県山元町立東保育所の園児3人が死亡したのは、保育所を運営する町の対応に問題があったためだとして、3人のうち2歳と6歳の男児の遺族が14日、同町を相手取り、慰謝料など計約8800万円を支払うよう求める訴訟を仙台地裁に起こした。 震災時の施設管理責任を巡って犠牲者の遺族が提訴したのは、同県石巻市の私立日和(ひより)幼稚園、山元町の常磐山元自動車学校側を相手取った訴訟に次いで3例目。 訴状によると、同保育所は震災発生時、町災害対策本部の待機指示に従い、園児64人のうち、保護者らが迎えに来なかった13人を園庭で待機させた。約1時間後に津波が迫り、園児を保育所や居合わせた保護者らの車で避難させようとしたが、死亡した3人を乗せたワゴン車は駐車場で津波にのまれた。原告は「(町側が)誤った指示を出し、園児の身体生命を守る安全配慮義務を怠った」などと主張している。 提訴を受け、同町の