情報社会になり、ビッグデータがトピックスになっています。そこには人々の知識や知恵など多くの情報が集まり、「集合知」という言葉が用いられるようになりました。我々はこの新しい「知の集合体」をどのように理解して、扱っていけばよいのでしょうか。今回は東京経済大学教授、情報学者の西垣通氏をお迎えして、情報学的な視点から、集合知の理論、可能性、限界をわかりやすく解説していただきます。 専門家が知識を駆使するより、 一般人の多数決のほうが正解に近づく 西垣通(にしがき・とおる) 東京経済大学コミュニケーション学部教授。東京大学名誉教授。1948年、東京生まれ。東京大学工学部計数工学科卒業。工学博士(東京大学)。株式会社日立製作所と米国スタンフォード大学でコンピュータを研究した後、明治大学教授、東京大学社会科学研究所教授、東京大学大学院情報学環教授を経て、2013年より現職。専攻は情報学・メディア論であり