【ワシントン=中島健太郎】11月の米大統領選と同時に行われる上院議員選の共和党候補が23日の討論会で妊娠中絶の是非について問われ、「レイプというおぞましい状況でできた生命も、神の意思による」と発言し、レイプを肯定しかねないとして批判を浴びている。 米メディアによると、発言したのは、中西部インディアナ州から上院議員に立候補しているリチャード・マードック氏(61)。接戦の大統領選で女性票の獲得を狙い、中道寄りに政策の軸足を移した共和党のミット・ロムニー候補の陣営は身内に足をすくわれ、火消しに追われている。 妊娠中絶に強硬に反対する保守派が大きな影響力を持つ共和党では、8月にも中西部ミズーリ州の上院議員候補が「レイプで妊娠はしない」と述べ、民主党のオバマ大統領陣営による攻撃の的となった。