イントロダクション 派生される可能性があるクラスではデストラクタを virtual にすることは C++ の基本事項としていいでしょう。しかし、その知識を持ってはいるけどいまいち virtual を理解していなくて、何でもかんでも virtual にしてしまう、というのではいけません。そういう人のために、ここでは virtual を使ってはいけない場合について書きます。 何のために virtual があるのか さて、メンバ関数を virtual 宣言すると、そのクラスに対し vtable と呼ばれるテーブルが作られ、隠しメンバとして vtable へのポインタが追加されます。vtable は virtual 宣言されている関数のアドレスを集めたテーブルであり、vtable へのポインタは 32bit 環境なら大抵 4 byte になります。つまり、クラスの中に virtual 宣言されたメ