網を入れてから30分〜1時間で引き揚げる。シャコは暑さに弱く、仕分けもスピードが大事=16日、東京湾・八景島沖、長島一浩撮影東京・新橋のすし店主、長山一夫さん(68)は「甘みが強いので、塩で食べてほしい」=東京都港区、長島一浩撮影 横浜市にある柴(しば)漁港の漁師たちが、江戸前のすしダネとして珍重される特産のシャコ漁を、5年ぶりに復活させた。漁獲量が急減し、禁漁を続けていた。「海を休ませれば、答えを返してくれる」と漁師は沖に向かう。江戸の食料庫だった東京内湾は、都市生活と隣り合わせ。環境の変化の波をうけながらも、とりすぎない漁業で生き延びようとしている。 ガサゴソ動くシャコの桶(おけ)を軽トラックに積むと、庭先の加工場へ急ぐ。船が戻って5分とかけず、ぐらぐら湯の沸く釜に放り込む。殻が赤紫色に変わると、エビのような、カニのような、浜ゆでの香りが路地までたちこめた。 横浜市金沢区の柴