12月7日、台湾の馬英九総統は、日本のメディアと総統府で会見し、米国が近く台湾に対して多用途ヘリ「UH60ブラックホーク」とディーゼル潜水艦を供与する見通しであることを明らかにした(「読売新聞」電子版、12月7日)。 台湾が渇望してきた「F-16C/D」供与(前回のコラムを参照)は、またしても「おあずけ」となった格好だが、この報道内容が真実なら画期的なことであり、オバマ大統領から馬英九総統への「破格のクリスマスプレゼント」となる。 自然災害の救助に有用な多用途ヘリUH60の供与は、以前から当然視されていたし、これだけなら中国を刺激する要素はほとんど無い。しかし、台湾海軍の戦力を大幅に向上させることになる潜水艦の供与となるとまったく話が違う。 オバマ大統領は、良好な米中関係を緊張に陥れる決断を本当にしたのだろうか。馬英九総統本人が明言したとすれば、確たる根拠があるはずだ。 これまでの経緯を含