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ブックマーク / note.com/iovis_takahasius (6)

  • TVアニメ『アクダマドライブ』が暴く大阪のセルフオリエンタリズム:関西弁・お笑い・維新政治の連関|髙橋優

    はじめに何をもって「大阪らしさ」と言うかは難しいところです。しかし、対談をしてわかったことのひとつは、漠然としたイメージだとしても、その「大阪らしさ」というものが、どんどん失われつつあるのではないかということでした。古ければいいというものではありませんが、一度壊れてしまった「大阪らしさ」という文化を再構築することは極めて困難でしょう。 (仲野徹『仲野教授のそろそろ大阪の話をしよう』ちいさいミシマ社、2019年、324頁) 2020年12月に放送が終了したTVアニメ『アクダマドライブ』はクライム・アクションの秀作であった。作は「カントウ」との戦争に敗北を喫し、カントウの属国となった「カンサイ」を舞台に、「アクダマ」と呼ばれる凶悪犯罪者が権力に立ち向かう姿を描いたオリジナルアニメ作品だ。稿は、作が日における東西の相克を下敷きにして、大阪のセルフオリエンタリズムを暴いた作品だという解釈を

    TVアニメ『アクダマドライブ』が暴く大阪のセルフオリエンタリズム:関西弁・お笑い・維新政治の連関|髙橋優
    kamm
    kamm 2023/06/03
  • TVアニメ『アキバ冥途戦争』におけるアキバブームの刻印:メイドに関する偽史的想像力をどのように考えるべきか|髙橋優

    Twitterでの指摘を受けて、稿の文末に追記を加えました。 博徒の子分は理非を辨へずに、ひたすらに親方の指揮に服從する。 (柳田國男「親方子方」『定 柳田國男集 第十五巻』筑摩書房、1963年、390頁) 2022年12月に放送が終了したTVアニメ『アキバ冥途戦争』は、加藤智大による無差別殺傷事件(2008年6月8日)を生むような秋葉原の都市構造の変容を前提とした、マッチポンプ的な作品だった。 作は「萌えと暴力について」というキャッチコピーを引っ提げて、秋葉原でメイドとして働く女たちがヤクザ映画さながらの殺し合いを演じる様子を余すところなく描き出す。1999年の秋葉原を舞台に繰り広げられるのは、メイドカフェグループ間の血で血を洗う抗争とメイドカフェグループ内部の内紛だ。作において、秋葉原はメイドカフェグループの双璧をなすケダモノランドグループとメイドリアングループによって牛耳ら

    TVアニメ『アキバ冥途戦争』におけるアキバブームの刻印:メイドに関する偽史的想像力をどのように考えるべきか|髙橋優
    kamm
    kamm 2023/04/06
    マジで駄文だと思いました(個人の意見です) テンプレ任侠ものをメイドにやらせたおバカ作品だよ。確か製作陣もそう言ってたはず。なにが偽史だよ
  • TVアニメ『月が導く異世界道中』が描く現代日本の前向きな諦め:「ブサイク」の異界と張り出した女性嫌悪|髙橋優

    2023年7月8日追記:過去に執筆した文章を読み返し、一部の表現に反省すべき箇所があったと判断したため、文に修正を加えました。) はじめに いつのころからだろうか――この世のほかに、もっと別なところに、自分を受け入れてくれる「場所」があるのではないか、というほのかな期待が生まれたのは。 疲れ切って帰路につくとき、ふと電車の窓を眺めていて「ここは私のいるところではないかもしれない」といった奇妙な気分に陥ることがある。今の生活に不満があるわけではない。だが、「ここではないどこか」へのあこがれは、いつも私の心のすきまにひそやかに入り込んでくるのだ。青臭い感情と、人はたぶん笑うだろう。 (田中貴子『鏡花と怪異』平凡社、2006年、137頁) 「俺は夜なんて駆けない 未来に賭ける」、「そうアタシは半人前 ブサイク ただ凡人/転生さえ願った業人」――「うっせぇわ」を手がけたシンガーソングライター・

    TVアニメ『月が導く異世界道中』が描く現代日本の前向きな諦め:「ブサイク」の異界と張り出した女性嫌悪|髙橋優
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    kamm 2021/10/01
  • TVアニメ『バトルアスリーテス大運動会 ReSTART!』とオリンピック批判の最前線:アスリートとの連帯は可能なのか|髙橋優

    TVアニメ『バトルアスリーテス大運動会 ReSTART!』とオリンピック批判の最前線:アスリートとの連帯は可能なのか はじめに最も肉体と共同体に近いものでありながら、同時に最もそれから遠いものにもなりうる文化感性のきわどい接合部がスポーツと、そしてファンの世界(ファンダム)である……その異様な盛り上がりは、誰しもすぐにそれと分かるいかにもという倒錯趣味などより、一見健康に見える分、よほど「世紀末的」な兆候なのだ。 (高山宏『ガラスのような幸福:即物近代史序説』五柳書院、1994年、173頁) 新型コロナウイルス感染症の拡大が続くなかで強行された2021年の“TOKYO 2020”によって、オリンピック・パラリンピックの抱える無数の矛盾と欺瞞が人々の目に明らかとなっている。そんな折、オリンピック批判と受け取れるTVアニメが製作・放送されていたことは注目に値する。東京オリンピック開幕の直前、2

    TVアニメ『バトルアスリーテス大運動会 ReSTART!』とオリンピック批判の最前線:アスリートとの連帯は可能なのか|髙橋優
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    kamm 2021/08/31
  • TVアニメ『回復術士のやり直し』が提示する凌辱のアイロニー:暴虐の彼方に広がる普遍性を求めて|髙橋優

    はじめに もしサドが十八世紀に生れなかったならば――つまり信仰がもっとも俗的なものに覆われ、無力な形式と堕した時代に生れなかったならば、サドは基督者であったかもしれぬ。なぜならば後年、彼が探求したものの一つは肉慾と悪を通しての永遠だったからである。サドの魂はたえず、しびれるような魂の陶酔と、この陶酔が永遠にいわゆる神への没入の中に続くことをねがっていた。もし永遠と陶酔が基督教の中に発見されていたならば、彼は烈しい信仰者となったかもしれぬ。 (遠藤周作「サド伝」『遠藤周作文学全集 第十一巻 評伝Ⅱ』新潮社、2000年、12頁) 「問題作が宣戦布告!? 最強ヒーラーの復讐譚が禁断のTVアニメ化!」 2021年3月に放送が終了したTVアニメ『回復術士のやり直し』の公式ツイッターアカウントはこのように喧伝していた。作は「復讐」と称した露悪的な暴力・凌辱描写を前面に打ち出した作品となっており、地上

    TVアニメ『回復術士のやり直し』が提示する凌辱のアイロニー:暴虐の彼方に広がる普遍性を求めて|髙橋優
    kamm
    kamm 2021/04/30
  • TVアニメ『彼女、お借りします』が投げかけ続ける問題:疑似恋愛商売の深淵と丸谷才一「花柳小説論ノート」の射程|髙橋優

    TVアニメ『彼女、お借りします』が投げかけ続ける問題:疑似恋愛商売の深淵と丸谷才一「花柳小説論ノート」の射程 (2023年7月8日追記:過去に執筆した文章を読み返し、一部の表現に反省すべき箇所があったと判断したため、文に修正を加えました。) はじめに性産業におけるサービスの提供者とサービスの受益者の相互の軽蔑の度合いは、たいてい、ぼったくりのブティックに予想されるそれよりもはるかに強力である。 (デヴィッド・グレーバー(酒井隆史/芳賀達彦/森田和樹訳)『ブルシット・ジョブ:クソどうでもいい仕事の理論』岩波書店、2020年、44頁) 2020年9月、TVアニメ『彼女、お借りします』第1期の放送が終了した。作に関する評価は賛否両論の様相を呈しているが、作が雨宮天の代表作として挙げられるべき傑作となったことは否定できないだろう。作が世に問われたことによって、『モンスター娘のいる日常』(2

    TVアニメ『彼女、お借りします』が投げかけ続ける問題:疑似恋愛商売の深淵と丸谷才一「花柳小説論ノート」の射程|髙橋優
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    kamm 2020/12/01
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