審議の拙速 危ぶむ声 新常用漢字表(1/2ページ)2009年5月18日11時1分 「新常用漢字表(仮称)」に関する試案に寄せられたパブリックコメントの概要が公表された。約220件という数字は、敬語の5分類が話題になった「敬語の指針(報告案)」(06年)の時の44件の5倍。漢字に対する関心の高さをうかがわせる。 意見の内容は多岐にわたるが、追加字種の選定と共に関心が集中したのはその字体。常用漢字表ではしんにゅうは「道」のように1点に統一されているのに、新常用漢字表では「遡(そ)・遜(そん)・謎(なぞ)」が追加されて1点と2点が混在する。昨年末、文化審議会国語分科会の漢字小委員会で意見が対立し、試案を公表して国民の意見を聴いた上でさらに検討するという形で決着した。 パブリックコメントでは、「表内の字体に二重の基準があるのはおかしい」といった反対意見が、「国語施策の一貫性を保つには、『遡』などの