卒論を添削していて気づいたこと、つらつら考えたことを書き出したら長くなってしまったので、記事を分けることにした。まずは、やり取り(インタラクション)とスピーチの違いの話から。 ここのところ担当した研修・講演で、学校種を問わず、言語活動における「やり取り」と「スピーチ」の目的・性格を考えて行いましょう、ということを繰り返し説いてきた。ヨーロッパ言語共通参照枠(CEFR)ではもともと区別されていたし(ただしSpoken InteractionとSpoken Productionとして)、活動の内容によって相手のある会話とモノローグでの発表のそれぞれに合わせたサポートをする教師も以前からいた。それにもかかわらずこの点を強調するのは、次期学習指導要領で「話すこと[やり取り]」と「話すこと[発表]」とが分けられたことで、かえって両者を機械的に区別するだけの活動が蔓延するのではないかと危惧しているから
前田啓朗先生に捧ぎます(以下では敢えてけいろー先生と呼ばせてください)。長文になりますが、お付き合いいただければ幸いです。 Twitterを見ているとみんなのけいろー先生であったことがよくわかるし、私も先生の「ふぁぼ」やエアリプに救われていた一人である。単純に、大好きな人であった。 ただ、私も研究者の端くれであるので、恩を少しでも返せるのであれば�研究・教育で返したい。気持ちの整理はまだつかないし、けいろー先生の膨大な研究・教育の足あとを全てカバーすることなど私にはできないけれども、先生が私に教えてくれたことをこれまでの論文・文献に沿って私なりに噛み締めながらまとめてみる。 先生は冗談めかして「(恥ずかしい過去も晒してしまう)�CiNiiなんてなくなってしまえばいいのに」と言っていたが、そのおかげでわれわれは、先生の論文をすぐに目にすることができる。いみじくもけいろー先生が、 前田啓朗 (
英語教師になる人のためのブックリスト(私家版) 全て私の研究室で貸し出し可能です。★は(私の判断による)歯応えを4段階で示しています。もう少し専門的な内容(各技能の指導法など)はいずれadvanced編で紹介できればと思います。 相談してもらえれば、状況・状態に合わせて個別に本を推薦・紹介するコンシェルジュ的なこともします。 何を、どう教えるか(英語教育関連1) 若林 俊輔 (1983).『これからの英語教師: 英語授業学的アプローチによる30章』大修館書店. [★★] 白井 恭弘 (2012).『英語教師のための第二言語習得論入門』大修館書店. [★] 三浦 孝・池岡 慎・中嶋 洋一 (2006).『ヒューマンな英語授業がしたい!: かかわる、つながるコミュニケーション活動をデザインする』研究社. [★★] 加藤 由崇・松村 昌紀・Paul Wicking・横山 友里・田村 祐・小林 真
私と同じ頃に教育方法学を学んだ者で、佐藤学さんの著作の世話になっていない者はほぼ皆無であろう。私の場合、さあ専門の勉強が始まるぞと思った時には書店には岩波テキストブックスの『教育方法学』が(読みづらいことこの上ないけど)当然のように鎮座ましまし、学部の演習では世織書房の一連の著作(『カリキュラムの批評』、『学びの快楽』、『教育時評』等)を検討し難解さに苦汁をなめ、専門の演習では『米国カリキュラム改造史研究』を検討したり、自分が専門学校や大学で教える側になってみると放送大学教材の『教育の方法』(のち左右社版)がすこぶる便利だったり、その他、学びの共同体の話とか基礎学力の話とかとか。まあお世話になってきましたよ(一冊あげるなら稲垣先生との『授業研究入門』だが)。 だからこそ言っておきたい、近著 佐藤学 (2015).『専門家として教師を育てる: 教師教育改革のグランドデザイン』岩波書店. のこ
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