花粉症の原因となる杉の木を無くしたい――。宮崎県小林市の任意団体が十数年前から杉の木を伐採し、広葉樹を育てる運動をしている。2006年からホームページで1口1000円の寄付金を募っているが、3万円も集まらず、看板の費用に消えた。結局、ボランティアでの杉伐採のみとなっている。 代表の永峯勝久さんは、「私どものような活動がうまくいかない限り、日本の森林は杉ばかりで、花粉症は未来永劫続く」といい、活動に支援してもらえるよう呼びかけている。 千円の寄付金で62平方メートル伐採できる 永峯さんの家は3代続く林業家で、林業は天職と思い、誇りを持って仕事をしていた。十数年前のある日、インターネットで、ある母親が「杉が憎い」と訴える声を聞いた。娘が重い花粉症で春は一歩も外に出られず、桜を一度見せてやりたいという願いだった。愕然とした。その時、杉を伐採して広葉樹に変え、スギの花粉を少しでも減らそうと思い立っ