サンゴ近くに集まるカンムリブダイ(PHOTOGRAPH BY PAUL SUTHERLAND, NATIONAL GEOGRAPHIC) ビーチ好きなあなたは、知らないうちにカンムリブダイ(学名:Bolbometopon muricatum)のお世話になっている。カンムリブダイは大量のサンゴを食べて、白い糞をする。あなたの愛する白砂は、その糞からできているのだ。重さ75kgにもなるこの巨大魚は、サンゴの増えすぎを抑え、健全なサンゴ礁を守る役割を担っている。 そのカンムリブダイが、絶滅の危機に瀕している。食材としての人気が高いことが一因だ。 太平洋やインド洋など、カンムリブダイが生息する地域はすべて、人間の活動エリアと重なる。浅い海域で集団になって眠る習性から、漁のターゲットとなりやすいのだ。そのため国際自然保護連合(IUCN)は、カンムリブダイを危急種に指定している。 米海洋漁業局のロルダ