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東京電力福島第一原子力発電所2号機で、原子炉建屋の屋上に比較的高い濃度の汚染水がたまっているのが見つかり、雨が降るたびに排水路を通じて海に流れ出していたおそれがあることが分かりました。 東京電力はこの排水路の放射性物質の濃度が雨のたびに上がっていることを去年4月から把握していましたが、公表していませんでした。 東京電力によりますと、比較的高い濃度の汚染水がたまっていたのは福島第一原発2号機の原子炉建屋の屋上の一部で、この水には放射性物質のセシウム137が1リットル当たり2万3000ベクレル、セシウム134が6400ベクレル、ベータ線という放射線を出す放射性物質が5万2000ベクレル含まれていました。 2号機の周囲を通る排水路では、東京電力が去年4月に観測を始めて以降、雨のたびにほかの排水路よりも高い濃度の放射性物質が検出されていて、去年8月にはベータ線という放射線を出す放射性物質が1リット
東京電力福島第一原子力発電所の敷地内にある排水路で22日午前、放射性物質の濃度が上昇し、東京電力は漏れ出した汚染水が原発の港湾内に流出した可能性があるとして、汚染水の移送を止めて原因を調べています。 東京電力によりますと、22日午前10時ごろ、福島第一原発の敷地内にある山側から港湾内につながる排水路で、簡易測定している放射性物質の濃度が上昇したことを示す警報が鳴りました。 調べたところ、通常は検出限界未満になっているベータ線と呼ばれる種類の放射線を出す放射性物質の濃度が最大で1リットル当たり7230ベクレルに上昇していることが分かりました。 排水路の放射性物質の濃度は雨が降った時にも上昇しますが、今回、検出された濃度は、その10倍以上に当たるということです。 東京電力は何らかの原因で汚染水が漏れ出した可能性があり、この排水路を通じて港湾内に流出したとみて、海側に取り付けられたゲートを閉鎖す
東京電力福島第1原発の廃炉に重くのしかかっている汚染水の処理が、思い通りに進まない。東電は1月下旬、「3月末まで」としていた汚染水の全量処理を断念したことを明らかにした。この期限は、安倍晋三首相と約束していたものであり、東電の“背信”は、地元住民の不安にもつながっている。原発事故から間もなく4年。汚染水問題を決着させる見込みはあるのか。(原子力取材班) ■エネ庁長官、“約束破り”に明らかに不満顔 「全力で取り組んできたが、見通しが大変厳しい。総理大臣との約束は大変重いものと思っているが、約束が果たせず、大変申し訳なく思っております」 東電の広瀬直己社長は1月23日、経済産業省資源エネルギー庁の上田隆之長官の部屋を訪れ、消え入りそうな声でこう伝えた。
東京電力福島第一原子力発電所の事故で放出された放射性物質は、核燃料のメルトダウンや水素爆発が相次いだ事故発生当初の4日間ではなく、その後に全体の75%が放出され汚染を深刻化させていたことが、日本原子力研究開発機構の分析で分かりました。 政府などの事故調査はこの時期に何が起きていたかを解明しておらず、専門家は「放射性物質の大量放出がなぜ長期化したのか、原因の解明が求められる」と話しています。 福島第一原発事故の規模は、放射性物質の放出量からチェルノブイリ原発事故と同じ「レベル7」とされていますが、放出の詳しい全体像は明らかになっていません。日本原子力研究開発機構の茅野政道所長代理らの研究グループは、原発周辺などで観測された放射線量の新たなデータを集め、大気中への放出状況を詳しく分析しました。 その結果、事故が起きてから放出がおおむね収まった3月末までに放出された放射性物質の量は47万テラベク
東京電力福島第一原子力発電所で、「トレンチ」と呼ばれる地下のトンネルに建屋から高濃度の汚染水が流れ込んでいる問題で、流れをせき止める工事が終わったあとも、建屋とトレンチの水位が連動していることが分かりました。 東京電力は「汚染水を遮断できていない可能性がある」として、対応を検討しています。 福島第一原発では、高濃度の汚染水が建屋から「トレンチ」と呼ばれる地下のトンネルに流れ込み、ここから海に流れ出しているとみられています。 このため、東京電力はトレンチから汚染水を抜き取ってセメントで埋める計画で、4月以降、一部の汚染水を凍らせたり、氷の隙間を埋めたりして、流れをせき止める工事を続けてきました。 この工事は今月6日に終わりましたが、東京電力が調べたところ、そのあとも建屋内とトレンチ内の水位が連動していることが分かりました。 東京電力は「汚染水の流れが遮断できていない可能性がある」としたうえで
消費者庁は1日、8月に実施した「食品と放射能に関する消費者意識の実態調査」の結果を公表した。東京電力福島第一原発事故が起きた福島県の産品の購入をためらうと答えた人は19・6%に上り、今年2月の前回調査から約4ポイント増加。2013年2月から半年おきに実施してきた全4回の調査の中でも最高となった。 調査は東日本大震災の被災地と大都市圏の20~60代の男女5176人を対象にインターネットを通じておこなった。福島県産品の購入を「ためらう」と答えた人は、2013年2月の調査では19・4%、13年8月は17・9%、14年2月は15・3%と減少が続いていたが、一転して増加した。 その理由について、消費者庁の板東久美子長官は記者会見で「分析が十分できているわけではない」とことわりつつ、「少し前には(原発事故を取り上げた人気漫画の)『美味しんぼ』を巡るいろいろな議論も報道もあった。それも少し影響しているの
政府事故調査委員会ヒアリング記録の開示について 平成26年9月11日 東京電力福島原子力発電所における事故調査・検証委員会(政府事故調査委員会)のヒアリング記録については、そのヒアリングにご協力いただいた方々を対象に、ヒアリング記録の開示に関する意向確認へのご協力を個別にお願いするとともに、内閣官房のホームページにおいてもご協力を呼び掛けているところです。 これまで、意向確認へのご協力をいただいている方々には、ご自身のヒアリング記録を閲覧して不開示希望部分の確認作業等をしていただいています。さらに、それに加えて、個人情報、第三者の権利・利益、国の安全等に係る部分についても、不開示することとして処理(黒塗り処理)を行っています。これらの作業を終えて、現時点までに公開準備が整ったヒアリング記録について、公開いたします。今後とも引き続き、開示の意向確認等の作業を継続し、準備が整ったものから順次
朝日新聞社の木村伊量社長らが11日夜、記者会見し、東京電力福島第一原子力発電所の吉田昌郎元所長が政府の事故調査・検証委員会の聴き取りに答えた証言記録、いわゆる「吉田調書」を巡ることし5月の記事について、「間違った記事だと判断した」と述べ、記事を取り消す考えを明らかにしたうえで、「経営トップとしての私の責任も逃れられない」として「抜本改革のおおよその道筋をつけたうえで、速やかに進退について決断したい」と述べました。 これは11日午後7時半から朝日新聞社の木村伊量社長と編集担当の杉浦信之取締役らが記者会見して明らかにしました。 朝日新聞社はことし5月20日の朝刊で「吉田調書」を入手したとして掲載した記事の中で、福島第一原発の2号機が危機的な状況に陥っていた3月15日の朝、「第一原発にいた所員の9割にあたる約650人が吉田氏の待機命令に違反し、10キロ南の福島第二原発へ撤退していた」と報じました
朝日新聞社は、東京電力福島第一原子力発電所の事故当時所長を務めていた吉田昌郎氏が政府の事故調査・検証委員会の聴き取りに答えた証言記録、いわゆる「吉田調書」を巡る、ことし5月の記事について11日夕方、「誤った部分があり、訂正する考えだ」とするコメントを発表しました。 午後7時半から東京本社で記者会見を開き説明するとしています。
「断片的に取り上げられた記事が複数の新聞に掲載され、一人歩きするというご本人の懸念が顕在化しており、このまま非公開となることでかえってご本人の遺志に反する結果になると考えた」と菅義偉官房長官が記者会見で述べ、ついに内閣官房公式サイトで吉田調書を含む政府事故調査委員会ヒアリング記録が公開され、ダウンロード可能になりました。あまりにもアクセスが殺到し、PDFファイルのダウンロードが極めて難しい状態が続いています。 政府事故調査委員会ヒアリング記録の開示について - 内閣官房 http://www.cas.go.jp/jp/genpatsujiko/hearing_koukai/hearing_koukai.html 政府事故調査委員会ヒアリング記録 - 内閣官房 http://www.cas.go.jp/jp/genpatsujiko/hearing_koukai/hearing_list.h
東京電力福島第一原子力発電所の事故当時、現場で指揮をとっていた吉田昌郎元所長は、過酷な状況のなかで、次々と緊急事態への対応を迫られました。 吉田元所長は、何を考え、どう判断していたのか。 政府の事故調査・検証委員会が聴取した、延べ28時間、400ページに及ぶ証言記録が明らかになりました。 「逃げてはいない」 福島第一原発の事故当初の3月15日、東京電力が現場から撤退しようとしていると一部で指摘されたことについて、吉田元所長は「何をばかなことを騒いでいるんだと、私は一言言いたいんですけれども、逃げてはいないではないか、逃げたんだったら言えと。現場は逃げたのか、逃げていないだろう。これははっきり言いたいんです。逃げろなんてちっとも言っていないではないか」と述べ、強い不快感を示しています。 そのうえで、吉田元所長は「最後の最後、ひどい状況になったら退避しないといけないけれども、注水だとか、最低限
「結局、前科がつきました」SNSでの誹謗中傷、被害者が本気出すとどうなる? 身元すぐ判明→賠償拒否→告訴→罰金刑
東京電力は、福島第一原子力発電所で3年前に導入されたものの、トラブルが相次いで僅か3か月で停止したまま稼働しない状態となっていたフランス製の汚染水処理装置を廃止することを決めました。しかし、この装置にかかった費用は「明らかにできない」としています。 東京電力は、福島第一原発の事故発生から3か月後、高濃度の汚染水がたまり続けている対策として、フランスの原子力企業「アレバ」製の処理装置を導入しました。 この装置は、化学物質などを使って汚染水に含まれるセシウムなどの放射性物質を取り除くもので、東京電力は導入から3か月間で7万6000トンの汚染水を処理したとしています。 しかし、運転を始めた直後からポンプが停止するなどのトラブルが相次いで停止し、その後、別の装置が導入されたこともあり、3年近くにわたって稼働していない状態が続いていました。 この装置について、東京電力は、高濃度の汚染水を処理したため
東京電力福島第一原子力発電所の事故が起きた直後に茨城県内で採取された大気中のチリから、ウランのほか原子炉内の構造物の素材が検出され、分析に当たった研究グループは早い段階から大規模な原子炉の破損が進んでいたことを裏付ける結果だとして、さらに分析を進めることにしています。 東京理科大学の中井泉教授らの研究グループは、福島第一原発の事故直後の3月14日の夜から翌朝にかけて原発から130キロ離れた茨城県つくば市で採取した大気中のチリを兵庫県にある大型の放射光施設「スプリング8」で分析しました。 その結果、放射性セシウムのほか、ウランや燃料棒の素材のジルコニウム、圧力容器の素材の鉄など、核燃料や原子炉内の構造物と一致する物質が検出されたということです。 これらのチリは直径2マイクロメートルほどのボール状をしていて、高温で溶けたあと外部に放出されるなどして急に冷えた場合の特徴を示しているということです
東京電力福島第一原子力発電所の事故の検証で、3号機ではこれまでの推定より早く燃料が溶け出し、大部分が原子炉から格納容器に溶け落ちたとする新たな解析結果がまとまり、東京電力は今後の燃料の取り出しがより難しくなるおそれもあるとして詳しく調べることにしています。 3年前の原発事故を巡り東京電力は未解明の問題の検証を続けています。このうち、3号機では、バッテリーで動いていたHPCIと呼ばれる緊急用の原子炉の冷却装置を事故の2日後の3月13日の未明に運転員が手動で停止し、ポンプによる注水に切り替えようとしましたが、うまくいかず、原子炉の冷却の遅れにつながったと政府の事故調査で指摘されました。 これについて、東京電力が原子炉の圧力などのデータを分析したところ、HPCIは手動で停止するより前の3月12日午後8時ごろには、機能を失ったとみられ、解析の結果、これまでの推定より5時間余り早い3月13日の午前5
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