「――坂の上のお屋敷には、二人の魔女が住んでいる――」 そんなキャッチコピーを掲げたのは『魔法使いの夜』だったが、今年の冬は次のように言い換えられるだろう。 「――今年の冬のアニメには、四本のクソラノベが潜んでいる――」 一部では「ポスト魔法戦争」との呼び声高い、ラノベ原作アニメたち。どれもMF文庫J原作のようでいて、全てがちがうレーベルから発刊されている。なのにどれも凄惨なクソラノベ枠のように見える。そんな悲劇の温床が、シンデレラガールズの闇に渦巻いている。 もっとも、『魔法戦争』とは稀代の大災害、アニメ界における第二次世界大戦であり、その悲惨さ、「帰還兵」たちの末路などを顧みれば、容易に比較してはならないものである。だが、終戦より一年たった今年の冬、それにあるいは匹敵する作品が四本も排出された。群雄割拠しながらも、誰も語る言葉を持ち得ないその光景は、まさに「冷戦」と呼ぶべき様相を示して
ライトノベル『魔法科高校の劣等生』を読んで、ネットの評判に流されてしまっていた自分を実感した話 http://d.hatena.ne.jp/thun2/20150104/p1 この記事を読んだわけだ。 で、ブコメとか色々読んでこれ以上魔法科高校の劣等生を読んで不幸な人が出る前に誤解を正しておいたほうが良いと思ってな。 1.魔法科高校の劣等生はどんな作品か。 題名:魔法科高校の劣等生 -The Irregular at Magic High School- ・2008年10月12日、小説家になろうにアマチュアWeb作家として連載開始。 ・2011年に電撃文庫化。担当編集は三木一馬((「俺の妹がこんなに可愛いわけがない。」「とある魔術の禁書目録」「ソードアート・オンライン」の担当編集も務める有名編集者))。現在の総発行部数は公称560万部。 ・体系化された魔法を扱う職業「魔法師」を養成する架空
エスケヱプ・スピヰド (電撃文庫) 作者: 九岡望,吟出版社/メーカー: アスキーメディアワークス発売日: 2012/02/10メディア: 文庫購入: 3人 クリック: 130回この商品を含むブログ (1件) を見るエスケヱプ・スピヰド 2 (電撃文庫 く 9-2) 作者: 九岡望,吟出版社/メーカー: アスキー・メディアワークス発売日: 2012/06/08メディア: 文庫 クリック: 84回この商品を含むブログ (23件) を見るエスケヱプ・スピヰド 参 (電撃文庫) 作者: 九岡望,吟出版社/メーカー: アスキー・メディアワークス発売日: 2012/12/08メディア: 文庫 クリック: 8回この商品を含むブログ (15件) を見るエスケヱプ・スピヰド 四 (電撃文庫) 作者: 九岡望,吟出版社/メーカー: アスキー・メディアワークス発売日: 2013/06/07メディア: 文庫この
『幻想再帰のアリュージョニスト』 この小説が面白すぎてもう辛抱堪らなくなったので(エア)ステマ*1です。 異世界転生保険とは契約者本人を受取人として、保険量である新たな人生を給付する制度である。 身の程を知らない、馬鹿な思いつき――そのような予断に基づいて下された攻撃命令。暗号通貨の交換所に攻撃を仕掛けた十六人の呪文使い達が一人残らず攻性防壁で脳を灼き切られたばかりか、感染呪術によって三親等以内の親族が皆殺しにされるという大惨事に直面して、ようやく【公社】の電脳保安部の責任者は事態が自らの手に負えないレベルにあることを認識した。 事象改竄系過去遡及呪文【叙述悪戯】。 語りの焦点をずらし遠近感を狂わせ、時間を遡って過去の事象を再解釈し、『実はこうだった』という事実の開示(に偽装した過去改変)を行う類推呪術(アナロギア)の一種。 性別誤認、年齢誤認、人物誤認、数量誤認、状況誤認、時間誤認、動機
要約; 自分のTL上で大人気だったアニメの魔法戦争を全話見て、原作と照らし合わしつつ問題点を考える話。 前提; ・元々アニメは1話で切ってたが、盛り上がってたので見た。 ・この手の作品はよく見ている。ガリレイドンナ、弁魔士セシル、フラクタル、脳コメ、ガンダムAGEなどなど。脳コメは後半凄く良かった(良い意味で)。 ・原作のスズキヒサシ作品はリネア様の評判を聞いてタザリア王国物語を全部読んでいる(打ち切りになったが非常に面白かった)。魔法戦争はアニメを見た後に、原作全巻読んだ。というか魔法戦争がスズキヒサシ原作だと知って驚いた。 アニメの魔法戦争の問題点 アニメの魔法戦争は視聴者に絶大なインパクトを与えて終わった。  『魔法戦争』12話(最終回)感想 来週もまだ放送する気がしてしまう最終回だった http://otanews.livedoor.biz/archives/519845
映画版「オール・ユー・ニード・イズ・キル」のストーリーは、原作「All You Need Is Kill」から大きく変わっているが、その中でも特に気になった点について述べることで、映画版の感想の代わりとする。以下、多少のネタバレがある。 最初に軽く説明しておこう。AYNIKは「ガンパレード・マーチ」や「マブラヴ オルタネイティヴ」のような異種侵攻ものの系譜に属している。人類は正体不明の怪物たちとの戦争において長く劣勢を強いられている。その戦場で主人公はタイムループに陥る。 ループものと言えば、今なら「シュタインズゲート」などが思い出されるかもしれないが、AYNIKの特徴は、シュタゲのようなパズルじみた時系列、バタフライ効果による状況の変化、といった要素に重きを置かない点にある。 AYNIKのタイムループは単純明快で、それは「斬り覚える」ための設定である。ループ中にいくら体を鍛えても、時間が
2014-06-05 カゲプロをほとんど知らないひと(へ)の『カゲロウプロジェクト』批評 考察 おすすめ 目次 前書き 『カゲロウプロジェクト』は一次商品なのか なぜ『カゲロウプロジェクト』がヒットしたのか 「解釈」とは物語を作っていくこと 「解釈」とは労力のいること カゲプロ信者/カゲプロ厨 ニコニコ動画は一次商品を生みだせるか 終わり 前書き まずは大塚英志の「企業に管理される快適なポストモダンのエッセイ」(以下ポストモダンエッセイと表記)をお読みいただきたいです。この文章は、ポストモダンエッセイを読んだという前提で書かれております。 タイトルの括弧は、 カゲプロをほとんど知らないひとの『カゲロウプロジェクト』批評 カゲプロをほとんど知らないひとへの『カゲロウプロジェクト』批評 という二重の意味です(カゲプロをほとんど知らないひとというのは私のこと)。 私のカゲプロ批評で大事に
とりあえず第3話まで見た今のところ、私自身は無理だった。もともと原作も、アマチュアWEB小説として原作が大人気だった時に読もうとしたが、機能しない設定ばかり垂れ流される筆致そのものが読みづらくて、すぐに投げ出してしまった。 とりあえずTVアニメ化されて、初回のアバンタイトルで激しい戦闘が描かれ、原作ほど説明過多でもなく、それなりに興味を失うことなく見ることができたのだが……主人公の凄さを表現する展開のパターンが、映像作品としてひどすぎる。 第一に、動きのなさが根本的につまらない。激しく動くことなく敵を倒すことは凄みを演出する一手法ではあるが、この作品の魔法戦では敵も棒立ちな上、格闘戦でも時間をとらずに倒すため、アニメーションを見る楽しみがない。同期のTVアニメ『シドニアの騎士』も、主人公の劣等的な立場や特異な強さ、膨大な設定といった類似点が多いが、情景が絵になるかどうかで印象が段違い。 第
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とある書店でGJ部全巻(当時)が平置きされた棚に「ラノベに不要なもの、それはストーリーでした」なる手書きPOPが垂れ下がっていたのを見かけたのはもう何年も前のことで、この世にはそんなふうにまだアニメにすらなっていないガガガの売れもしない怪作のために棚の上段を使い潰す書店というものが存在する。近年では「書店員が本当に売りたかった本」なんて惹句がなにかqualifiedとconscientiousの合成語のようにして使われているけれど、いくら書店員が書物に通じているとはいえ現実問題としてかれらの大部分は時給で贖われる単純労働者であり、その無資格の書店員にキュレーターとしての資質まで期待する人間のほうがそもそも恥知らずなのであって、現実の書店員はガガガ文庫で、それもガガガ文庫のなかでも売れてないほうの作品で棚を使い潰しもすれば、そこに面白くもない手書きPOPを貼り散らして俺の心の甘皮をささくれさ
『ソードアート・オンライン』を読んでいる時のワクワク感は半端ない。この小説って本来は仮想空間におけるバトル物・ラブコメに分類されるんだろうけど、私はこの作品を、新しい技術や新しい世界に対して、人類がそれとどのように向き合い社会を変えていったのか、という観点から読み進めることが出来ると思う。 特に、SAO第1巻のアインクラッドを一層一層攻略していくという世界観は、大航海時代や米ソの宇宙開発競争の歴史について調べている時に感じた高揚感を思い出させる。何と言えば良いのだろう。読み進めるにつれて「人類の知っている世界」が広がってゆくあの感覚って、凄くワクワクする。 ヴァスコ・ダ・ガマのインド洋航路開拓、コロンブスのアメリカ大陸発見、マゼランの世界一周などに代表される大航海時代の業績、そして、南極大陸の発見と探検、飛行機の発明、エベレストへの初登頂といった具合に、これまで手の届かなかった世界に果敢に
ニンジャ殺すべし。「放課後ライトノベル」第112回は『ニンジャスレイヤー』でWasshoi! ライター:宇佐見尚也 ドーモ,ドクシャ=サン。ウサミナオヤです。 突然の見慣れぬ挨拶に驚かれた読者諸氏も多いことと思う。これは今回の「放課後ライトノベル」で紹介する『ニンジャスレイヤー』における,由緒正しいアイサツなのである。作品に敬意を表し,今回の原稿はそれにちなんだ挨拶で始めてみた次第である。 それにしてもニンジャか……。思えば,これほどゲーム世界で愛されている職業もほかにあるまい。世界観が和風でないものにも何事もなく登場するあたり,ゲーム業界にはニンジャ愛めいたものが色濃く流れているとしか思えない。幼い頃からゲームに浸かってきた筆者も当然それに感化され,いまだにニンジャへの憧れを捨てきれずにいる。 ……いや。捨てきれないのであれば,いっそなってしまえばいいのではないだろうか。ちょうどいいとこ
私はお笑い芸人の熱い話が好きです。普段語らない人が語る熱い話ならば、なおさらです。 先日の「めちゃイケ」でお酒を飲む企画がありました。お酒の勢いで語られた熱い話があったなかで、私は静かに語るナインティナイン矢部さんの言葉に凄みのようなものを感じてしまいました。 ジャルジャル福徳はナインティナイン矢部に憧れていた 2012年6月9日放送「めちゃイケ」(フジテレビ) 登場人物はナインティナイン矢部、ジャルジャル福徳。 「一番お酒が強いメンバーは誰か?」を決めるため、ただひたすらお酒を飲む「酒豪No.1決定戦SP」。最後まで寝なかった人が優勝となります。この企画には「めちゃイケ新メンバーとオリジナルメンバーの溝を埋める目的もある」と話す仕切り役のよゐこ濱口さん。 企画開始から10時間が経過したところで、ナイナイの岡村さんが脱落。最後に残ったのが、ジャルジャルの福徳さんとナイナイの矢部さんでした。
《はじめに》 先日、USTで「ドラミちゃん ミニドラSOS!!!」をみんなで見ようという企画がありました。 2012-06-11 - karimikarimi 個人的に大盛り上がりしてた余波を受けてフィードバック的な記事を書いてみます。 テーマは映画ドラえもんです。 2012年現在で、新旧のキャスト合わせ32作。 大長編ドラえもんというシリーズのテーマ変遷をざっと読み解いていこうかと。 時代性というものありますが、 根底で共通しているものも見え隠れしてるのがドラ映画の「深み」となっている。 その「深み」とはなにか。 大雑把に見ていきましょう。 あくまで私見なので当たっているかどうかは、定かではないのでそこのところだけはご了承をば。 《フェーズに分けてみる》 まずは簡単にドラ映画作品をフェーズごとに区切ってみる事にします。 とりあえず自分の感覚ではこんな感じで区切れます。 第1期:のび太の恐
アニメーションアニメになってからというもの、『特攻の拓』を読んでいる気分で『アクセル・ワールド』を楽しんでいます。ヤンキーの抗争劇と近未来サイバー格闘ゲームというジャンルの違いはあれど、類似点は多い。一定の領地(縄張り)を定め、自勢力を保ち、ちょっかいだしてくる相手を倒す基本的行動理念。主人公は何も知らないが無二とも言える才能を持ち、“有名人”との邂逅によって徐々に名前が売れて行く。重ねて、《スピードの向こう側》という共通する目的意識。彼らにとって喧嘩の強さ、怪物的なタフネスと同等かそれ以上に、バイクのライディングテクニックと速さは「ドエレー」ものであり、先にある世界に辿り着いた人間は伝説となる。『アクセル・ワールド』に置いても、《加速》の先にある世界に何があるのか知りたいと宣言されており、加速の優位性・絶対性を保つことは、デュエルアバターのレベルを上げるよりも重要な目的である。チーム戦の
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