欧州、米国とも国策として「ものづくり」を自国内に取り戻そうとしている。「工場は東欧、南米、アジアへ」などという議論はいまや昔の話。各国とも自国内に製造業を取り戻すための政策、大型プロジェクトが目白押しである。 なぜ、“いま”ものづくりなのか。世界中の製造技術のトップ研究者たちが集う国際組織CIRP(国際生産工学アカデミー)会長である、上田完次・東京大学名誉教授に事情を聞いた。(聞き手は瀬川明秀) 本題に入る前に、CIRP (国際生産工学アカデミー:CIRPという略称は、フランス語の学会名College International pour la Recherche en Productiqueからきている)についてお伺いします。 生産技術の研究者たちの国際組織で、「なかなか入会できない組織」としても有名だと聞きました。 上田:いえいえ、閉鎖的な集まりではないですよ。ただ、正会員は確かに、世
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