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ブックマーク / econ101.jp (15)

  • アレックス・タバロック「特許は問題じゃないよ!」(2021年5月6日)

    [Alex Tabarrok, “Patents are Not the Problem!” Marginal Revolution,  May 6, 2021] この1年と半年というもの,ずっと声を大にして訴え続けてる――「生産設備に投資しろ,もっと工場を建てて増やせ,供給ラインを強化しろ,数十億ドルを出して数兆ドルを節約しろ.」 さいわいにも,バイデン政権に関わってるお利口さんたちが,もっといい方法を考えついた.「パンデミックを終息させる一助として,COVID-19 ワクチンに関する知財保護の放棄を合衆国は支持する.」 「なるほど知財保護の放棄か.単純明快だ.なんで考えつかなかったんだろ???」 問題は特許じゃないんだよ.ワクチン製造企業は,どこもできるだけ迅速に供給を増やそうと取り組んでる.数十億回分のワクチンが製造中だ――これは,人類史上に類を見ない規模だ.ライセンスは広く利用でき

    アレックス・タバロック「特許は問題じゃないよ!」(2021年5月6日)
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    kananote 2021/05/08
  • ピーター・ターチン「起業家は非合理的なのか?(結論:その通り――標準的な経済理論によれば)」2018年7月22日

    ピーター・ターチン「起業家は非合理的なのか?(結論:その通り――標準的な経済理論によれば)」2018年7月22日 Are Entrepreneurs Irrational? (According to Standard Economic Theory) July 22, 2018 by Peter Turchin 私にとってヴィクター・ウォンとグレッグ・ホロウィットの「熱帯雨林:次のシリコン・バレーを作り上げるための秘密」 [1]The Rainforest: The Secret to Building the Next Silicon Valley で最も目から鱗だったのは、自身でイノベーション企業を立ち上げるのが徹底して非合理的な決断であるという認識だ [2]ピーター・ターチン「資主義は協調を破壊するのか?」参照 。投資することになる努力(及びしばしば自身の資金)の量と、極めて低い

    ピーター・ターチン「起業家は非合理的なのか?(結論:その通り――標準的な経済理論によれば)」2018年7月22日
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    kananote 2021/04/02
  • アントン・ハウズ「国家の作り方:中世イギリスに王として転生したあなたは、近代国家を作ることができるだろうか?」(2020年8月28日)

    How to build a state Words by Anton Howes, Works in progress, 28th August 2020 歴史を通じて、国家は、権力の維持に苦闘している。資金を調達したり、市民を統治するためには、民間の護衛官 [1]訳注:主に近代国家以前に、国家によって限定的に権力を与えられた準官吏や民間人のこと や〔民間人の〕用心棒に頼らざるをえなかったのだ。国家は、どのようにして今日の形態に移行したのだろう? 人は、政府が今日のような官僚制度をずっと昔から備えていたと簡単に想定してしまう。17世紀における〔特定利権者への〕独占権の広範な付与や、強大な権力を備えた領土保有貴族のような政治制度は、今より腐敗していた単なる時代遅れの異物のように見えているだろう。19世紀半ばになるまで、政府が医療や教育にほとんど関与していなかった事実は、人々の脳裏からは欠落

    アントン・ハウズ「国家の作り方:中世イギリスに王として転生したあなたは、近代国家を作ることができるだろうか?」(2020年8月28日)
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    kananote 2020/11/29
  • アレックス・タバロック「アクティブ・ラーニングは機能するけれど学生のお気には召さない」(2019年9月9日)

    [Alex Tabarrok, “Active Learning Works But Students Don’t Like It,” Marginal Revolution, September 9, 2019] 一貫して同じ学生と教員を対象にして注意深く実施された実験により,アクティブ・ラーニング〔能動的学習〕の授業の方が学生たちはより多く学ぶものの,このスタイルの授業を学生は嫌い,学ぶものがそれほど多くないと考えていることが明らかになった.べつにものすごく意外な結果ではない――アクティブ・ラーニングは難しくて,学生はまるで自分がバカなような思いをしてしまうものだ.それよりも,イスにふんぞり返ってご立派な講師が巧みな講義でなにもかも単純なように思わせてくれるのを楽しんでいる方がずっとラクだ. 教室での指導法としてアクティブ・ラーニングはよりすぐれていると認識されているものの,近年の大が

    アレックス・タバロック「アクティブ・ラーニングは機能するけれど学生のお気には召さない」(2019年9月9日)
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    kananote 2019/09/20
  • アレックス・タバロック「アメリカの都市は住めたものじゃない.お金持ちのリベラルのせいだ」(2019年5月23日)

    [Alex Tabarrok, “America’s Cities Are Unlivable. Blame Wealthy Liberals,” Marginal Revolution, May 23, 2019] ファラド・マンジューが『ニューヨークタイムズ』に書いた記事で議論を提起している: 裕福な進歩派たちは,国全体の水準ではこういう風にするべきだと価値観を表明していながら,足下の生活ではその価値観にしたがって暮らそうとしない.人口密度が高くて経済的・社会的に多様な都市の環境は,進歩主義の最重要目標であってしかるべきだ.都市は,グローバル経済の標準的な地理的単位だ.人口密度が高い都市地域はほぼ文字通りに「当のアメリカ」と言っていい――アメリカ人の3分の2は都市に暮らしているし,都市は全米の経済的産出のほぼ全てを占めている.都市地域は,大勢の人々が集住する形態としていちばん環境にや

    アレックス・タバロック「アメリカの都市は住めたものじゃない.お金持ちのリベラルのせいだ」(2019年5月23日)
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    kananote 2019/06/09
  • ジェームズ・ハミルトン 「東京で目の当たりにした英語表記の数々」(2007年7月10日)

    ●James Hamilton, “English for fun and profit”(Econbrowser, July 10, 2007) 東京滞在記〔拙訳はこちら〕の続きになるが、東京の街中を歩いていて目を引かれることは他にもある。日では、英語がビジネスの世界にロマンティックなかたちで取り入れられているようなのだ。英語がメタファー(暗喩)として自由闊達に援用されており、日人の間では、一つひとつの英語の表現が、アメリカ人が受け取るのとは違った意味で通用しているらしいのだ。いくつか例を紹介するとしよう。 まずは、「フレッシュネスバーガー」。日で人気のハンバーガーチェーンの社名らしい。 散髪に行くなら、どこがお薦めだろうか? 「エンジェルゲート」(「天使の扉」)? [1] 訳注;以下の画像にある美容室の店名は、「エンジェルゲート」ではなく、「ヘアスペース・クラッシー」が正解のよう

    ジェームズ・ハミルトン 「東京で目の当たりにした英語表記の数々」(2007年7月10日)
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    kananote 2018/03/28
  • 欧州におけるポピュリズムと信頼

    From VoxEU  2017年8月23日 Christian Dustmann、University College London (UCL) 経済学教授 Barry Eichengreen、カリフォルニア大学バークレイ校経済学政治学教授 Sebastian Otten、UCL シニアリサーチオフィサー André Sapir、ブリュッセル自由大学教授 Guido Tabellini、ボッコーニ大学経済学教授 Gylfi Zoega、アイスランド大学経済学教授 概要: 近年、既成の政治制度や政党への信頼の低下とポピュリスト運動やその政策への支持の増加が見られるようになった。それも欧州連合への懐疑や、一部でのあからさまな敵意が見られる欧州だけに限られたものではない。このコラムはCEPRのMonitoring International Integration series (国際統合の

    欧州におけるポピュリズムと信頼
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    kananote 2017/09/08
  • アレックス・タバロック 「進化とモラルコミュニティー ~進化の名残としての『ゼロサム思考』~」(2007年5月10日)

    ●Alex Tabarrok, “Evolution and Moral Community”(Marginal Revolution, May 10, 2007) ポール・ルビン(Paul Rubin)の主張によると、進化の名残(としての「ゼロサム思考」)がモラルコミュニティーの拡大(同類意識の拡張)に歯止めをかける働きをしているとのこと。 人類の遠い祖先が生きていたのは、その質において変化に乏しい静的な世界だった。旧世代から新世代へと世代交代が繰り返されるものの、社会的な面にしても、技術的な面にしても、これといってほとんど変化が見られない静的な世界。言い換えると、我々の遠い祖先は、ゼロサムの世界に生きていたのである。誰かの分け前が増えると、それと引き換えに、その他の誰かの分け前は減らざるを得なかったわけである。 我々の思考(精神)は、そのような(静的な)世界を理解するべく進化を遂げて

    アレックス・タバロック 「進化とモラルコミュニティー ~進化の名残としての『ゼロサム思考』~」(2007年5月10日)
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    kananote 2017/07/18
  • ジョセフ・ヒース 「規範的な社会学(normative sociology)」の問題について (2015年6月16日)

    Posted by Joseph Heath 先週のエントリでは,現代の大学界隈に見られる多種多様なふるまいをジャーナリストたちがひとしなみに「ポリティカル・コレクトネス」の一語でくくってしまいがちだとぼやきました。「古典的な」ポリティカル・コレクトネス-たとえば言葉狩り-の問題はすっかり廃れているのですが、それとは別の困った傾向が潮流として存在することを述べたのです。今週はその続きとして、私たち(物事を分類するのが大好きなのです)が「規範的な社会学(normative sociology)」と呼んでいる、やはり少々問題がある慣習について書こうと思います。 この「規範的な社会学」というコンセプトの由来は、ロバート・ノージックが「アナーキー・国家・ユートピア」の中で軽い調子で書いたジョークです。「規範的社会学、つまり『何が問題を引き起こしている”べき”なのか』、の学問がわれわれ全員を魅了する

    ジョセフ・ヒース 「規範的な社会学(normative sociology)」の問題について (2015年6月16日)
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    kananote 2017/04/26
  • タイラー・コーエン「ジェフリー・ミラーの新著『消費資本主義!』」

    [Tyler Cowen, “Spent: Sex, Evolution, and Consumer Behavior,” Marginal Revolution, April 29, 2009] ――というジェフリー・ミラーの新著が出た.ミラーといえば,『恋人選びの心:性淘汰と人間性の進化』の著者として有名だ.議論の展開にはちょっとまとまりがないけれど,いちばんよく書けてる部分はぞくぞくするほどたのしい.おすすめ.手にとってすぐに読み始めてよかったと思ってる. 書の核心部分をなす説は,ウェブレン的な論点だ.進化でかたちづくられた生物学的な生き物としてシグナリングにのめりこんでしまうぼくらが抱える弱点にマーケティングはつけこんでいるとミラーは言う: 進化心理学者としての観点から考えると,消費資主義はまさしくこんな具合の仕組みになっている:〔子供を残しやすい〕適合度に関連するのぞましい性

    タイラー・コーエン「ジェフリー・ミラーの新著『消費資本主義!』」
  • アレックス・タバロック「著作権保護主義」

    [Alex Tabarrok, “Copyright Protectionism,” Marginal Revolution, August 5, 2016] 「著作権はイノベーションを促す」という主張は,保護主義の口実にすぎない.知的財産保護がイノベーションを促すこともときにはある.「タバロック曲線」が例証するとおりだ.でも,既存の仕事の著作権が繰り返し延長されるのをみれば,これが口実だってことははっきりわかる.ウォルト・ディズニーの死去がとっくの昔になってから,ミッキーマウスの著作権は延長された.聞くところじゃ話は逆で,どうやら著作権を延長してどれほどインセンティブをつけてみたって,ウォルトさんはこの世に戻ってこないっていうじゃねえですかい.この問題の最新事例が,欧州連合がデザイン著作権の延長するっていう先週のニュースだ: チャールズ・イームズの椅子や,アイリーン・グレイのテーブルや,

    アレックス・タバロック「著作権保護主義」
  • タイラー・コーエン 「信頼のニューロエコノミクス」(2003年9月30日)/ ブラッド・デロング 「鼻栓をして買い物に出かけよう」(2005年6月1日)

    訳注;記事で紹介されている「信頼ゲーム」の概要は次の通り。まずはじめに、一人のプレイヤー(「送り手」)に10ドルが原資として手渡される。そして、「送り手」は、2つの戦略のうちどちらか一方を選択する。一つ目の戦略は「10ドルを自分の手元に置いておく」(10ドルを独り占めする)であり、「送り手」がこの戦略を選べばゲームはその時点で終了。二つ目の戦略は「もう一人のプレイヤー(受け手)に10ドルすべてを渡す」であり、「送り手」がこの戦略を選べば、10ドルが4倍になって――すなわち、40ドルが――「受け手」の手に渡ることになる。40ドルが「受け手」の手に渡ると、「受け手」は2つの戦略のうちどちらか一方を選択する。一つ目の戦略は「40ドルすべてを独り占めする」であり、二つ目の戦略は「40ドルのうち15ドルを送り手に渡す」(自分の手元に25ドル残す)。「受け手」がどちらか一方の戦略を選択した時点でゲーム

    タイラー・コーエン 「信頼のニューロエコノミクス」(2003年9月30日)/ ブラッド・デロング 「鼻栓をして買い物に出かけよう」(2005年6月1日)
  • ポール・クルーグマン「自由市場がいつでも最良の処方ってわけじゃない」

    Paul Krugman, “Free Markets Are Not Always the Best Medicine,” May 23, 2014. [“Faith-based Freaks,” The Conscience of a Liberal, May 16, 2014.] 自由市場がいつでも最良の処方ってわけじゃない by ポール・クルーグマン Mark Graham/The New York Times Syndicate 新しく出たスティーヴン・ダブナーとの共著『ヤバい思考法』(Think Like a Freak) で,スティーヴン・レヴィットがこんなことを書いている.イギリス首相デイヴィッド・キャメロンに,国民保健サービスをつぶして市場の魔法に保健問題を任せちゃった方がいいですよとレヴィットは語ったんだそうだ.これでレヴィットはお利口ぶりを発揮したつもりだった.ところ

    ポール・クルーグマン「自由市場がいつでも最良の処方ってわけじゃない」
  • タイラー・コーエン 「説得の技法」(2003年10月24日)

    ●Tyler Cowen, “Persuasion”(Marginal Revolution, October 24, 2003) ・・・(略)・・・物乞い(ものごい)がプラカードに「25セントを恵んでくれませんか?」と書く場合と、「17セントか、37セントを恵んでくれませんか?」と書く場合で、恵んでもらえるお金の総額が多いのはどっち? 答え:「17セントか、37セントを恵んでくれませんか?」と書く場合。恵んでもらえるお金の総額は、「25セントを恵んでくれませんか?」と書く場合よりも、およそ60%多い。 次のような研究も紹介されている。・・・(略)・・・学生たちに一軒一軒を回って寄付を集めてもらうことにした。そして、訪問先の半数では、寄付をお願いしている最中に次の一言を付け加えるよう伝えておいた。「1ペニーだけでも寄付していただけたら助かります」。さて、この一言はどんな効果を持っただろうか

    タイラー・コーエン 「説得の技法」(2003年10月24日)
  • 経済学101 — 経済学的思考を一般に広めることを目的とした非営利団体です

    企業による投資(設備投資)が伸び悩んでいるのは、私を大統領の座から引きずり降ろして、ニューディールの息の根を止めることを狙った「資家によるストライキ」(“capital strike”)に違いないというのがルーズベルト大統領なりの見立てだった。

    経済学101 — 経済学的思考を一般に広めることを目的とした非営利団体です
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