少子高齢化や女性の社会進出など、社会が抱える問題を営利事業と両立させながら解決する「ソーシャルビジネス」。政府は、地域を元気にする一つの手段として、2014年度から支援に本腰を入れる。安倍政権が進める経済政策・アベノミクスに「大企業中心で庶民や、地方に冷たい」との批判があることにも配慮した。 ソーシャルビジネスは、世界では貧困層への無担保・少額融資を行うグラミン銀行などが有名だ。国内でも、行政だけで手が回らなくなった地域の課題に取り組み、雇用を生む存在として注目が高い。高齢者による料理の飾り用の葉っぱ販売で、町おこしに成功した徳島県上勝町の株式会社「いろどり」などが代表例だ。 これまでも支援制度はあったが、ソーシャルビジネスの普及に向け、支援を本格化させる。まず初の全国的な実態調査を行い、普及の課題を探ることにした。 内閣府は14年度予算案に約800万円の調査費を盛り込んだ。全国でソーシャ