FIFAマスターの学生としてこの1年、イングランドやイタリアで 多角的にサッカーについて学んできた宮本恒靖。新たな視点を得た彼の目に コンフェデの結果や日本サッカーの行く末はどう映っているのか――。 7月、FIFAマスターの卒業式の数日前。 スイス・ジュネーブから1時間半、ニューシャテル湖を望むニューシャテル大学の構内で宮本恒靖を待っていた。 「久しぶりやねっ」 時間通り、笑顔で、黒のリュックを背負って現れた宮本とは、昨年10月にイングランド・レスターで会って以来だった。あの頃はピカピカの新入生で学生生活にも授業にもまだ慣れておらず、表情にも余裕がないように見えた。だが今はすっかり落ち着き、元選手で現役の学生というより、まるで文化人のような雰囲気を漂わせていた。 「近くにチーズバーガーの美味しい店があるんで、そこ行きます?」 そう言うと、真夏の日差しが照りつける中、ゆっくりと歩き出した。
![<FIFAマスターで学んだもの> 宮本恒靖 「僕が考える日本サッカーの未来図」(佐藤俊)](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/c714c1356f60c2f9be42e9ae6c690c05ca74b9b9/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fnumber.ismcdn.jp%2Fmwimgs%2F2%2Fa%2F-%2Fimg_2acd9b8e79edb72c041e48e0b11255d9409465.jpg)