売り場の床を掃除する男性スタッフ=東京都渋谷区、内田光撮影 世界のグローバル企業の仲間入りをめざし、ファーストリテイリングが「世界同一賃金」を打ち出した。優秀な人材を登用するため、世界規模で社員たちをふるいにかけていく。だが国内では、社員を酷使することへの批判が根強い。現場の疲弊をさらに強めることにならないか、心配する声もある。 ユニクロ、「世界同一賃金」導入へ ■両刃の同一賃金、社員選別 「快干POLO 149元」(ドライポロシャツ、約2235円) 中国・華南地方のショッピングモールにある「ユニクロ」の店内。漢字表記が目立つ以外は日本の店と変わらない。明るい照明、カラフルな商品を色別に並べる陳列、新製品を着たモデルの特大ポスター。ユニクロの商品で身を包んだ店員がてきぱきと服をたたみ、客を試着室に案内する。 20歳代の女性店長は「日本の本部からの要求は厳しいが、やりがいはある」