イラク特措法に基づいて航空自衛隊小牧基地(愛知県小牧市)からクウェートに派遣された元3等空曹の池田頼将さん(40)(新潟市中央区)が、現地で負傷し後遺症が残ったとして、国に約1億2350万円の損害賠償を求める訴えを26日、名古屋地裁に起こした。 訴状によると、池田さんは2006年7月、米軍主催のマラソン大会に参加した際、民間バスにはねられたが、空自では適切な治療が受けられなかった。派遣期間満了の同年8月に帰国後、外傷性顎(がく)関節症と診断され、口がほとんど開かないなどの後遺症があるといい、「早く帰国させて適切な治療を受けさせるべきだった」と主張している。 航空幕僚監部広報室は「治療は適切に実施したと認識している。訴状を確認し、関係機関と調整のうえ対処したい」としている。