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ブックマーク / shionandshieun.hatenablog.com (12)

  • まだ夜羽音さんは生きている - 私のエッジから観ている風景

    デモ後の事会が山夜羽音さんとの初対面だったはずだ。到着するなり彼の姿が目に入った。アメフトキャップに髭ヅラ、スカジャンで隠せない大きな腹。ビール片手に大声で話してる。思わず、仰け反ってしまった。気持ちを悟られまいとふつうの顔で自己紹介を聴いてみる。長らく描けていない社会派エロ漫画家で普段は土木作業員らしい。やっぱり変なひとだった。だが、政治の話題を振られた途端に熱く語る。運動経験が滲み出ているから面白い。いつのまにやら聴き惚れてしまっていた。 彼の主催する夕会に集まっていたほとんどのひとも似た経験があったのか。会の名前はアキバダファミリア。由来は知らない。でも、家族みたいな関係を築けそうな場だった。山洋一郎でしかなかったころから付き合いのあるひとはさまざまな「前科」を話していたがいまいちピンとこない。参加者への細やかな気配りと甲斐甲斐しく世話する姿を観ていたからだろう。 あるとき、

    まだ夜羽音さんは生きている - 私のエッジから観ている風景
  • 「誰がスパイなんだ」と馬鹿が言う - 私のエッジから観ている風景

    父と母が若い頃の話だ。 初めて、父が結婚前、初めて祖母に挨拶をした帰り、深刻な顔をしてこんなことを言ったらしい。 「お前の母さん、韓国のスパイじゃないだろうな。」 祖母はあの時代、大学を卒業したインテリで、韓国で学校の先生をしていた。 母を育てるために日にやってきたのだが、父からしたらスパイだとしか思えなかったらしい。 母は父の言葉を聴いて、「この人、馬鹿なんじゃないか。」と思ったそうだ。 もちろん、父の言っていることはただの思い違いだ。全く根拠がない。 一方、祖母は祖母で父の済州島出身者という経歴を気にしていた。 以前も書いたが、済州島は韓国に反乱を起こした島だと考えられていたからだ。 もしかしたら、祖母は私が済州島出身者になってしまうことも心配していたかもしれない。 何せ、北朝鮮のスパイだと思われてしまうかもしれないから。 これがスパイを日常の中で感じる瞬間だ。 私は日で生まれ、日

    「誰がスパイなんだ」と馬鹿が言う - 私のエッジから観ている風景
  • 前略、あれから1年が経ちました。 - 私のエッジから観ている風景

    私がデマサイトを管理していた貴方に書いた手紙をこのブログ上に載せてから1年が経ちました。 この1年、どのような日々を過ごされたでしょうか。 お陰様で、姪は今年から幼稚園に入園します。 あっという間に成長してしまうものですね。 私はというと、この1年でかなり状況が変化しました。 実はあのブログ記事を書いた後に事情があって、ちょっとしたトラブルで会社を辞めることになったのです。 別にあの記事がきっかけというわけではありません。 その後、私は体調を崩してしまい、どうすることもできない日々を送っていましたが、去年の10月にこのブログを出版する機会に恵まれ、去年の12月に出版することができました。 を出版するにあたって、私は実名を出しました。 私の名前は金村詩恩と言います。 「金村」という苗字はどうやら植民地時代に名付けられた名前だそうです。 在日の世界では来の名前である「金」を名乗る場合が多い

    前略、あれから1年が経ちました。 - 私のエッジから観ている風景
  • 誰がために金はある - 私のエッジから観ている風景

    昨日はサッカー東アジアカップの日本代表VS北朝鮮代表の試合だった。 試合のペースは完全に北朝鮮代表のものだったが、終了直後の井手口のゴールで日本代表は勝利した。 この試合で北朝鮮代表のサッカーが良く機能したと感じた。 カウンターアタック主体のシンプルなサッカーは何度か日本代表のゴールを脅かしていた。 しかし、日本代表の内容はというと・・・・・。 敢えて、言わないでおこう。 サッカーは内容ではなく、結果であるという言い方もできるのだから。 私はこの試合を良い気持ちで観ることが出来なかった。 日本代表が酷い試合をしていたからではない。 今大会では国際情勢や国連の決議を踏まえて、北朝鮮代表に賞金を払わないとしたからだ。 当にこれで良いのだろうか。 今の朝鮮半島情勢は最悪の状況だ。 1994年の核危機以来、情勢は緊迫化している。 北朝鮮はミサイル実験を続け、アメリカもかなり気で北朝鮮のミサイル

    誰がために金はある - 私のエッジから観ている風景
  • 棄権なんて私にはできないよ - 私のエッジから観ている風景

    今日、自宅のポストを覗いてみると投票所整理券が届いていた。 街中を自転車で走っていると選挙カーが目立つようになってきた。 選挙の季節がやってきたのだ。 テレビやネットで政治の動きを色々と観て、色々とガッカリすることもあったけれど、こうやって選挙に行けることを嬉しく思う。 ネットを覗いてみると思想家の東浩紀氏が投票の棄権を呼び掛けていた。 どうやら、今回の選挙は選択肢が少なくて、国税が掛かるし、全てを「くだらない。」と言いたいようだが、そうであれば、東浩紀氏が国政選挙に立候補して、政治家にでもなれば良い。だが、そういう力すらないのだろう。 彼の主張を読んでいて、パソコンの前で思わず苦笑した。 だが、彼の文章を読んでいて、私の一票とは一体何だろう?と思いを巡らせることができた。 私の父や母には帰化する時まで選挙権がなかった。 在日コリアンには国政選挙で国会議員を選ぶ権利はもちろん、地方の首長や

    棄権なんて私にはできないよ - 私のエッジから観ている風景
  • 民主主義って何だ? - 私のエッジから観ている風景

    ここ最近、テレビを観ていると、ずっと、政局と選挙の話題ばっかりだ。 不可解な形で安倍首相は衆議院を解散し、民進党がまさかの形で、事実上、解党することになり、東京都知事のこしらえた「希望の党」が誕生し、「希望の党」に反対した民進党の議員が立憲民主党を作った。 ここまで政治の流れが選挙前に動いたことは、憲政史上、無かったことだと思う。 野党勢力は分裂したまま、今日の告示日を迎えた。 告示日の前日であった昨日、私が幼少の頃から住んでいる街の駅前で、とうとう差別主義者たちによる集会が行われた。 私はとある人から頼まれた雑用をこなし、急いで現場に向かった。 地方都市で行われているヘイトスピーチの集会は何かが違う。 東京のような、人の多い街で行われていると、都市の雑音で、差別主義者たちのヘイトスピーチはかき消されるが、地方都市ではそうはいかない。 人が少ないこともあり、一段と目立ってくる。 私の住む街

    民主主義って何だ? - 私のエッジから観ている風景
    kangiren
    kangiren 2017/10/10
    朝鮮出兵で連れてこられた陶工の子孫や渡来人の末裔も純粋な日本人じゃないと言われることがあるらしい。日本人ってなんだ?
  • 私も難民になっていたかもしれない。 - 私のエッジから観ている風景

    ここ数日、群馬県で遺跡巡りの旅をしていた。 古代の群馬では、朝鮮半島から来た人々が、数多く、住んでいたらしく、朝鮮半島の古代文化が色濃く残っている古代遺跡がたくさんあった。 私が生まれる、はるか昔のことだけれど、この時代から人と人の動きから作られる文化歴史があったことに、私は感動した。 そんな時、私は麻生太郎副総理の言葉を知った。 麻生副総理は講演会の中で、朝鮮半島で有事が起きた際に、大量の難民が日に押し寄せる可能性に触れながら、「武装難民かもしれない。警察で対応するのか。自衛隊、防衛出動か。射殺ですか。真剣に考えなければならない」と発言した。 この発言に抗議する言葉がネット上だけではなく、あらゆる場面で出てきた。 麻生副総理の言葉に対しては、もちろん、反対だ。だが、麻生副総理に対して、賛成している人たちの言葉や反対している人たちの言葉を観ていると、ある「出来事」がぽっかりと忘れられて

    私も難民になっていたかもしれない。 - 私のエッジから観ている風景
  • 君たちは『火山島』を読んだのか? - 私のエッジから観ている風景

    今、芥川賞選考委員で作家の宮輝氏の芥川賞選評が話題になっている。 宮氏は芥川賞候補作で、温又柔さんの作品である『真ん中の子供たち』に対して、このような選評をした。 「これは当事者たちには深刻なアイデンティティと向き合うテーマかもしれないが、日人の読み手にとっては対岸の火事であって、同調しにくい。なるほど、そういう問題も起こるのであろうという程度で、他人事を延々と読まされて退屈だった」 (宮輝・芥川賞選評『文藝春秋』2017年9月号)。 宮氏の選評を読む限りだと、如何にも「在日文学」を他人事としてしか考えていないようにも見える。 このような「在日文学」への態度は、今に始まったことなのだろうか。 この問題を問う前に、日語とはどういう言語なのか、ということを説明しなければならない。 今では、日語の使い手と言えば、所謂、「日民族」か、「外国人の日語学習者」だと思われている。 だが

    君たちは『火山島』を読んだのか? - 私のエッジから観ている風景
    kangiren
    kangiren 2017/08/18
    面白そうだと思ってアマゾンに跳んだが、長編小説と知って躊躇する。
  • ボールが描く虹色の夢 - 私のエッジから観ている風景

    先日、浦和レッズが6-1でアルビレックス新潟に勝ったらしい。久しぶりの大勝と首位にあらゆる人が喜んだ。 しかし、私はその試合を快く観ることができなかった。それは試合内容に不満があったというわけではない。地元のクラブチームとして不名誉なことがあったからだ。 5月4日の鹿島アントラーズ戦で、レッズのディフェンダーでお馴染みの森脇良太選手が鹿島のレオ・シルバ選手に対して、「臭い」と発言し、選手同士でもみ合いになった。結果、森脇選手が2試合出場停止になり、あの事件は「終結」することになってしまった。 森脇選手がいわゆる「元気」なキャラだということはよく知っている。そのキャラが時にチームを元気付け、時に森脇のキャラがチームを危機に陥れることもある。ファンとして言えばこういうことはいつかあるのではないかと思っていた反面、ピッチの上で人種差別と捉えられないような行為をすることはショックだった。 私が住む

    ボールが描く虹色の夢 - 私のエッジから観ている風景
    kangiren
    kangiren 2017/05/21
    浦和の住人・大宮の住人という意識はすでにないということか?(各務原市民は、鵜沼・蘇原・稲羽・那加の意識が未だにある)
  • 帝国の落とし子である私から北田氏への応答-戦後民主主義では応答されない人々 - 私のエッジから観ている風景

    上野千鶴子氏の毎日新聞におけるインタビュー記事が話題になった。この記事の中で上野氏は多文化主義を否定し、日国に住む人々の生活レベルの低下まで望むような発言をした。 移住連をはじめとしたリベラルな知識人たちは上野氏に質問状を送り、上野氏はブログ上でこの質問状へ回答した。この回答に対し、さらに北田氏はシノドス上で応答する。 北田氏は「見事」に上野氏に応答したと言われている。確かに私もこの応答は的確かつ見事なものであると思う。だが、私は北田氏の「見事」な応答に対して、何か違和感を感じた。この違和感とは一体何だろう。 民主主義とは3つのルールで構成されている。1つ目のルールは共同体の問題に対して、同じ声の大きさでそれぞれの立場から声を発し、議論を深めていくということ、2つ目のルールは意思決定をする手法は多数決で行うこと、最後のルールは多数決によって、少数者の諸権利を壊してはいけないということだ。

    帝国の落とし子である私から北田氏への応答-戦後民主主義では応答されない人々 - 私のエッジから観ている風景
  • 歴史と記憶と経験と - 私のエッジから観ている風景

    政府が駐韓大使を一時帰国させた。2015年に締結した慰安婦問題に関しての日韓合意を守らないことが理由だった。日韓合意によって韓国の市民団体が設置した慰安婦像を撤去する話が持ち上がっていたが、釜山の日総領事館の前に新しく慰安婦像が設置されたことが日政府を怒らせ、合意の不履行を理由に駐韓大使を帰国させた。また日韓の間で取り交わされていた様々な交渉を打ち切った。慰安婦問題に関しての報道を見ていると私はあることを思い出す。それは私が未だに考え続けるのを止められないある出来事があったからだ。 私は母からこんな話を良く聴いていた。母がまだ幼い時の頃、母は祖母と一緒に良く韓国に帰っていた。その際に宿泊するホテルには必ずお金持ちの日人にすり寄るコールガールが居たそうだ。その光景を見て幼かった母は嫌悪感を持った。それは「女性としてそのようなことをして良いのか?」という感情と「韓国人としてのプライド

    歴史と記憶と経験と - 私のエッジから観ている風景
    kangiren
    kangiren 2017/01/27
    旅先で女の子とキャッキャしたがる人の気持ちが僕にはわからない。
  • 拝啓 デマサイトを管理していた人へ - 私のエッジから観ている風景

    はじめまして。私は貴方と同じ年の25歳の在日コリアンで、名前はSHIONと申します。貴方がこんなブログを読むかどうか分かりませんが、今回、私のブログ上で手紙を書かせて頂きました。当は私の実際に書いた字で、私の名と住所をしっかりと明記した上で貴方に手紙を書きたいと思ったのですが、それはインターネットの特性上できないということでとても残念です。 貴方がインターネット雑誌でインタビューを受けている記事を拝読させて頂きました。『大韓民国民間報道』というブログを立ち上げた経緯、ブログの中で問題になった記事はフェイクニュースであったこと、短期的にお金を稼ぎたいという目的があったこと、ニュースサイトの真似事をする方法、告訴されにくいということや記事のPV数を稼ぎやすいという理由だけでヘイトスピーチをまねくような記事を書いていたこと、様々な理由と手法でブログを執筆していらっしゃったのですね。私は貴方の

    拝啓 デマサイトを管理していた人へ - 私のエッジから観ている風景
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