3月5日(金)、TOHOシネマズ 日比谷他で全国ロードショー公開される韓国映画『野球少女』(チェ・ユンテ監督)は、韓国で近年、盛り上がりを見せている「女性監督による女性映画」への「男性監督からの応答」と言えるかもしれない。以下、劇場用パンフレットに寄せた拙稿を特別公開する。 『はちどり』が、少女の目線から過去の抑圧構造を問い直して現在をまなざし、ベストセラーの映画化『82年生まれ、キム・ジヨン』が、過去から現在へと積み重ねられてきたそれを可視化しその先を手探りしていたのだとすれば、『野球少女』は、こうした問題提起――問題は社会の側にあって個人の側にあるのではないということ――のうえで改めて、社会的な障壁の前で個人が決してあきらめないことの大切さを見せてくれる。歴史を振り返っても、女性たちはそうやってガラスの天井を突き崩してきた。 だが、ここで問いは再びもとに戻る。個人のあきらめない力だけで
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