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ブックマーク / spica819.main.jp (14)

  • 2015年7月20日

    秋でもなくて雲白し夾竹桃 ○ あまりリモコンの話をしていないのでみなさんはお忘れかもわからないがエアコンのリモコンはまだ見つかっていない。この連載を始めたときに「見つかる前に熱中症になって連載中止オチ」などと朋友の凱君は言ったものだが、そろそろそれも冗談では済ませられない気温になってきた。大学の試験やらなんやらで電気屋に行きそびれていたのだが、今日ようやく時間ができたので行ってみた。電気屋のお姉さん(美人)はすぐに代わりのリモコンを出して来てくれた。引越しのときまでに見つかれば大丈夫だという。大喜びで帰宅してスイッチを入れた。しかしエアコンはつかない。電池は入っているしリモコンの画面も起動している。ただ体が反応しない。調べてみると機種が違うらしかった。なんということだ。お姉さん許すまじ。次の授業の時間が迫ったおれはリモコンを置いて部屋を後にした。 ○ 自転車で大学まで急ぎながらもう夏だな

    2015年7月20日
    kanimaster
    kanimaster 2015/07/23
    「ブログは巨乳を夏の季語に認定しようという提案から始まる。」
  • てんてんと森の血のごと蛇苺  堀本裕樹

    「森の血」、素敵な詩語。てんてんと血があるところから、手負いの神がいるのではと想像が広がる。けがを負った森の神が、血をしたたらせながら森の奥ふかくをめざし歩いていった、今頃は泉のほとりに倒れこんで傷をいやしている最中かもしれない。地に落ちた血は、蛇苺へと姿を変えて、それが今眼前にあるこの風景なのですよ、というような……。 「梓」2013年10月号より。

    てんてんと森の血のごと蛇苺  堀本裕樹
  • ご報告ふたつ

    昨日、る理夫と飲んだ赤ワイン「RULLY(るりー)」。もちろん、酒井くんチョイスで。にこにこしながら「名前で選んだわけじゃないですよ~」という発言、信ぴょう性ゼロ(おいしかったです)。 ************************************* 4月から1年間、NHK・Eテレの「俳句さく咲く」という番組に出演することになりました。 「俳句さく咲く」(「NHK俳句」第四週) 毎月第四日曜日 朝6:35~7:00 経験者はもちろん、俳句がはじめての方にも俳句を楽しんでもらえる番組をということで、昨年四月からスタートした月1回の番組。おそれおおくも宇多喜代子さんのあとをひきついで、選者を担当します。どんな番組になるのか私もまだわかりませんが、せっかくなので、楽しんで参加したいと思います。 番組出演のほかに「NHK俳句」という雑誌の投稿欄(投稿作品は、番組内だけでなく、雑誌上で4

    ご報告ふたつ
    kanimaster
    kanimaster 2013/02/05
    神野紗希さんご結婚。おめでとうございます。
  • 津久井健之 「猫は精霊」 – スピカ

    どこまでもの逃げゆく春野かな こちらをちらちらうかがいながら、しゃんしゃんと 明るい日差しの中を逃げていく。僕は味方だよ、と 念を送るも届かず・・・・・・

  • 百年に一度のデレ

    いやー、結婚しました。数日前に酔っぱらって終電を逃し夜の街をうろついてたとは思うとなんだか実感がありません。 デレ俳句はゆーむの十八番になりつつありますが、無事結婚したので僕も何か書こうかと思います。 今でこそ髪も黒くなりわりとまともな人間になりつつありますが、ほんの2、3年前には人知れずロクデナシで、卯波でまかないをべさせていただいたり、俳句の兄さん姉さん達にも大変迷惑をかけていました。目の下にクマを作っては青い顔でウロウロゲーゲーしていたもんでした…。 今は7回に1回ぐらいしか終電を逃しませんが、あの頃は3回に1回ぐらいは終電を逃していたんじゃないかなと…。友達と会うと嬉しくって元気なので、僕が荒れるという姿はあまり想像できないかもしれないけど、今日の僕は周りの人達のおかげで元気です。 捨てを拾うかのようにA子に拾われた僕はすくすくと立ち直ってきました。 俳句の世界で辛い事(ちいさ

    百年に一度のデレ
    kanimaster
    kanimaster 2013/02/02
    のろけ俳句!
  • 2013年1月28日

    夜寒し逢って言いたい憎まれ口 寒くてしょっちゅう鼻をかんでいたら、なんだか鼻が赤くなっちゃって。あ、そうじゃなくて、私だって、苦手な人は居ますわよ。嫌われてもかまわないんですが、その嫌いっていう気がぷんぷん匂っている場ってのが時にあって、あぁこの人いま不愉快なのね、って感じる、それはキツイんですよねえ。でも、それって瞬時だから。 文句を言いたいときってのが偶に私にもある。いえ。しょっちゅうかな。あんまり嫌いな人は居なくて、てか、嫌いな人には近づかないから傍には居なくて、だから居ないという気分で、好きな人のことは気になって気になって、だから好きな人には文句が多い。 私が苦言らしきことを、それも自発的に積極的に言ったら、相当好きな人です。醜女の深情って言いますよねえ。

    2013年1月28日
    kanimaster
    kanimaster 2013/01/28
    「てか」を使う池田澄子さん。なんかかわいい。
  • あれほどに待ちたる春の来てをるに  山田露結

    事情が変わったのだろう。春を待っていたころは順調にいっていたことが、いざ春が来てみれば、そこまではかばかしく思えなくなっている。いや、特に何があったわけでもないのかもしれない。春は、待つものであり、来てしまえば愁うものなのだ、きっと。季語「春愁」を十七音使って分解するとこういうことだろう。もってまわった言い方が、この句の場合はつらつらと物思いにふける憂をそのまま体現していて成功している。 第一句集『ホームスウィートホーム』(邑書林・2012年12月)より。見立てや思わせぶりな句というのは一見派手だが、私は以下のような直裁な句に強く惹かれた。 初蝶が蛹の中に詰めてある 閂に蝶の湿りのありにけり ながながと木綿一反山笑ふ 春光や鷗の中をゆくかもめ 春なれや波の音する洗濯機 反故にして反故にしてみな牡丹に似 水底に雨やり過ごす金魚かな 噴水が人の代はりに立つてゐる 冷蔵庫裏に樹海のあるごとし

    あれほどに待ちたる春の来てをるに  山田露結
  • 池田澄子 「わたくしごとぶるーす」 – スピカ

    名ありて呼び合い向かい合い寒暮 犬やは勿論のこと、ライオンにもハムスターにもそうパンダにも象にも、人間は名前を付ける。ライオンやハムスターには、自他の認識はあるだろうけれど、名前というものの意味は理解できないだろう。犬やを名前で呼べば振り向くけれど、それは声に振り向いているのだろうから、に「イヌ」って言っても振り向くだろう。 名を思うということは、自分を人であると意識することかもしれない。沢山の人間の中の一人である私である、と意識することかも。名前は呼び合うためのもので、呼び合うのは、向かい合うため。いま目の前にその人は居なくても、こちらから呼べば空気の漣は届く筈。そしたら、こちらに向いて呼んでくださって、向かい合うことが出来る、筈。 呼びますよ、アナタ。

    kanimaster
    kanimaster 2013/01/13
    俳人・池田澄子さんの連載コラム。
  • 「五秒後に鼬が現れるぞ、撃て」  石原ユキオ

    え、と思った時には五秒たってしまって、確かにそこには野生の鼬が現れるのだ。打つ瞬間というのはやはり空気が静まるのだろうか。地元の冬山にたたずむと、遠くに銃声と雉の声が聞こえることがあった。天橋立に行ったとき、たくさんのイノシシ(たぶん死んでいただろう)を荷台に乗せた車とすれ違った。一匹一匹を仕留めるときに、彼らは息を止めその瞬間を向かい入れ、生死と向かい合うのだろう。 生死と退治するまでの五秒間。乱暴な言葉づかいにより、やらなければならない焦りを覚える。 週刊俳句291号「狙撃」より。

    「五秒後に鼬が現れるぞ、撃て」  石原ユキオ
  • 矢口晃 「モノローグ」 – スピカ

    われのゐるところばかりが日の枯野 ――誰もいない、乾いた風の吹きすさぶ広い枯野を歩きながら、ある日私は、そんな長い回想にひとり耽っていた。

  • 2012年10月4日

    身に入むや両手に肉叢は溢れ 何から書いたらいいかわからない。 ほんとうは今日帰る予定だったけど、わたしはまだホテルの部屋にいる。 朝のことから書こう。寒くて目が覚めた。エアコンが止まっていた。救急車と消防車のサイレンが聞こえてきて、廊下を走るひとの足音や、ホテルの従業員が何度も謝る声がして、ざわざわしてた。ずっと。つけっぱなしだったはずの足元灯が消えていて、テレビもつかなくて、塁くんを起こしたら「停電だろ」って言ってまた眠ってしまった。七時頃、外で大きな音がした。窓から見下ろしたら車が喫茶店に突っ込んで大破してた。その音で塁くんがやっと起きた。「うわぁ、すげぇ、まじかよ、ちょっと見てくる」って言ってiPhone握って羽織着て出ていった。 それから。 窓の下の事故現場には塁くんは現れなかった。どこかの宿のはっぴを着たひとがゆっくりと車に近づいて、運転手を力強く引っぱり出した。道に仰向けにされ

    2012年10月4日
    kanimaster
    kanimaster 2012/10/04
    HAIKU OF THE DEAD
  • 2011年10月 第二回 卒業式犬連れてっていいですか   碍子(楢山惠都推薦)

    西丘伊吹×楢山惠都×神野紗希×野口る理 楢山   女子会の様相を呈してきました。 西丘   ふだん、hi→で集まるときは、うなぎ屋とかだもんね。 神野   でも、私たちもそんなかんじですよ。今日は、女子会を体験しよう、というコンセプトで。恋バナとかする?(笑) 楢山   そういえば、る理さん、twitterで見たんですけど、お誕生日に、匿名でバースデーケーキが届いたって。 野口   そう!ケーキ屋さんから、「お届け物です」って、ホールケーキが届いて。 神野   誰からのプレゼントか分かったの? 野口   まだ分からないんです。 西丘   ええー! 神野   あしながおじさん的な? 野口   どなたなんだろう。 神野   匿名のお菓子といえば、私、小学校四年生のときに、好きだった男の子にはじめてチョコレートつくったんですよ。でも、手渡すタイミングがつかめなくて、帰り道もチャンスを狙って、つい

    2011年10月 第二回 卒業式犬連れてっていいですか   碍子(楢山惠都推薦)
    kanimaster
    kanimaster 2012/08/23
    「犬連れてっていいですか」とは。
  • 西村麒麟初期句文集1

    お盆です、誕生日がきました、えぇぼくの、いやいや、ありがとうございます、えー、はい、29になりました。そうなんです、意外と、えー、はい、大人ですよ、いやいやほんと…。 実家の部屋をごそごそすると、小学生の頃の作文がゴロゴロ出てきました。引き出しを開けると、ノートに書かれたちょっと残念な俳句がゴロゴロでてきました。 えー、されど僕は僕が書いたすべてを愛してますので、この下手な俳句と文章を発表したいと思います。何も上手だけが素晴らしいわけじゃないのです。心ですよ、心。 さ、貴重ですよ、僕以外誰も喜ばないけど…。今回の企画は「西村麒麟初期句文集」とでも名付けようかね、えーと、誕生日だから怒らないでね、とでも言っとこうかな…、ではまずは文章から… 「さかなやさん」 ここにも青いでん気があった。やっぱり青いでん気があったからさかなに虫がしんだ。だからおきゃくさんがきてくれるんだね。青い光りに人げんが

    西村麒麟初期句文集1
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    kanimaster 2012/08/16
    「走らねばならぬ二軍の晩夏かな」
  • 2012年5月30日

    虚子といふ素敵な人と出あふ時 赤い新撰 編集日記⑳ 4月13日、「俳壇」5月号に、筑紫磐井解説・撰「震災で詠まれた百句」が載る。 激震中ラジオが「明日は暖か」と    関悦史 暖房を消して関氏の揺れ思ふ      御中虫 満開の桜からだのゆれてゐる      太田土男 連翹よ揺れよ明りに加はれよ      ふけとしこ 偶然、揺れる人と、揺れる俳句が並んでいる。 御中虫曰く「100句に長谷川氏の句を入れなかったのは、確信犯?(笑)」 21日、東京新聞・中日新聞俳句時評(筑紫磐井担当)で長谷川櫂と御中虫と高濱虚子を比較した記事が載る。 <長谷川に比べて決して上質な俳句ではないが、上質という意味がうまい俳句であるとすれば、この千年に一度の大災害の中で、上質な俳句を詠んでいいのかという厳しい批判が根底に横たわっている。その思想性において、長谷川と互角にわたりあっているのが御中虫であろう。> 一方、

    2012年5月30日
    kanimaster
    kanimaster 2012/05/30
    「一方、関東大震災の時、震災を詠むなと虚子。ろくな俳句が出来るはずがないと言うのである、虚子は立派であった。」
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