2013年04月03日11:46 カテゴリ本 「解雇ルール」についての誤解 政府の産業競争力会議などで「解雇ルール」の議論が始まった。しかし先週、「朝まで生テレビ」でも言ったように、この議論には誤解がある。中小企業では解雇が行なわれているが、大企業では労基法にいう解雇はほとんど行なわれていないのだ。 本書によれば、大企業は業績が赤字にならない限り、ほとんど人員整理を行なわない。行なうのも2年以上にわたって赤字が出た場合で、東京都の調べによる1991~6年の実施率(中小企業も含む)は次のようなものだ:新卒採用の停止:68.3% 配置転換:76.7% 出向・転籍:48.3% 一時帰休:25.0% 希望退職の募集:31.7% 指名解雇:13.3%このうち1~4は人員整理とはいえないし、5は法的には依願退職なので解雇にはあたらない。「解雇ルール」が適用されるのは6だけだが、これは「整理解雇の4要件