瀬戸内海の島々に本を届けた全国唯一の図書館船「ひまわり」が、日本船舶海洋工学会の「ふね遺産」に認定された。1962年から19年間運航し、引退後は尾道市瀬戸田町で保管されている。一時は解体が決まったが、地元住民が保存活動を続けてきた。 【関連記事】「残したかった船」地元歓喜 尾道・瀬戸田の図書館船「ふね遺産」認定 全長約14メートル、幅約3・7メートルの木造船。本土に通じる橋が架かっておらず、図書館がなかった島の住民のために広島県立図書館(広島市中区)が運航を始めた。小説や映画フィルムなど約1500点を載せ、宇品港(同市南区)を拠点に、阿多田島(大竹市)から走島(福山市)まで19島を巡り、延べ約45万人が利用した。全国にも例を見ない離島への移動図書館船という点が評価を受けた。 ▽老朽化が進み、市は解体を決めたが…