藤原鎌足以来、1300年の歴史と伝統を誇る近衞家は、摂政関白の重職を担う五摂家筆頭として栄華を極め、歴史を伝える数多くの重要な書物や宝物が、歴代の近衞家当主により保存継承されています。そして近衞家の貴重な古文書類を後世に残すべく、1938年に29代当主、近衞文麿が京都市右京区に設立したのが陽明文庫です。 陽明文庫には、藤原道長自筆の日記『御堂関白記』をはじめとする公家の日記類や天皇、歴史上の著名人の自筆書状など、国宝8件、重要文化財60件を含む20万余点がまとまって収蔵されており、いずれも第一級の歴史資料としてのみならず、書道史上の遺品としても貴重なものが多く含まれています。 今回、財団法人陽明文庫のご厚意により、収蔵品の中から国宝8件、重要文化財9件を含む歴史的また美術的に貴重な約50件を展示し、雅やかな公家文化の一端を筆の里で公開するものです。(広島初公開)
およそ5000年前に誕生した古代文明。古代メソポタミアでは、ハムラビ法典が規則的な図形の組み合わせで巨大な石版に刻まれました。葦のペンを使って粘土板に刻まれ、楔の形をしていることから、楔形文字と呼ばれています。古代エジプトのヒエログリフなどは、絵から生まれた象形文字。そして、普段私たちが使う漢字の起源が、中国の甲骨文字です。 甲骨文字には、すでに筆を使っていたと思わせる曲線が見られます。一説では、水で解いた煤などを、獣の毛に含ませて使ったのではないかと言われています。中国戦国時代の「長沙筆」には、筆先に兎の毛、筆管には竹が使われています。 そして紀元前221年、秦の始皇帝が度量衡や文字を統一します。文字の熟成に伴い、筆・紙・硯・墨という「文房四宝」が目覚しい発達を遂げ、やがて楷書が誕生します。 また当時、書聖・王羲之に代表される書家が続々と登場し、現在に受け継がれる文字文化の礎を築きます。
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く