「ふりかけ」がいつの頃、何処で、誰によって考案されたものなのか? ルーツを調べてみても詳しい資料はないが、日本食糧新聞社発行の食品工業事典などによって、東京・広島・熊本と三つの元祖があるということはわかっていた。 平成3年12月に完成した楠苑三島食品資料館で平成5年に全国ふりかけ協会の展示を行ったときも「ふりかけ」の歴史は三つの元祖と発表した。現在ふりかけ業界は協会に加入しているメーカーが15社、他を含めて約25社あると思われる。 業界の生産高は日本食糧新聞平成10年の発表で約600億円、ふりかけが主流でお茶漬、おむすび用などもふりかけの部類とみる。 こうした産業規模で元祖、ルーツが不明確では大変残念に思い、楠苑でふりかけメーカーの製品を一堂に集めて展示して以来、ふりかけの博物館として見られ、新聞社・雑誌社・テレビなどが取材に来館するたびに元祖を明確にすることが重要だと痛切に感じていた。