私たちの食卓や生活に欠かせないビール。今から5000年以上前に古代メソポタミアで発祥したといわれているビールは、いつごろからこんなに身近な存在になったのでしょうか。 江戸時代に日本に上陸したビールが〈文化〉として日本に根づくには、さまざまな立場でビールと接した多くの人々の寄与がありました。2007年2月23日、キリンビールは創立100周年を迎えました。ビールの5000年以上にわたる歴史の中で、日本では、極めて短期間のうちに、人々の日常に欠かせない国民的飲料になりました。私たちの毎日を豊かに彩るビールは、どのようにして日本へ導入され、発展・普及してきたのか――。 日本の近代化とともにビール文化が醸成されていく過程を、ビールを愛した先人たちの姿からとらえ直します。