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ブックマーク / www.ajup-net.com (1)

  • WEB大学出版 39号 中野

    注:漢文の送り仮名と返り点は省略。外字は●で示し、( )内に字体の説明を記した。 「日近世に於ける李卓吾受用」というのを今年度の講義題目にした。一見、思想史風のテーマだが、江戸時代というのは現代の様に細分化した学問の時代ではないので、これでも国文学のテーマとしても通用する所がありがたい。それは遅れている証拠だという人もあろうが、そもそも古典研究において、遅れているの進んでいるのという方がナンセンスなので、細分化していない分だけ豊かな時代でもある。 これ迄、李卓吾といえば、江戸末期、吉田松陰とからめて論じられるのが通例であった。廣瀬豊氏から溝口雄三氏迄、その成果は我々国文学徒も十分に俾益されてきた所である。加えて『李卓吾評忠義水滸伝』の存在は、江戸中期に遡って、水滸伝受用、ひいては馬琴の『八犬伝』に及ぶ江戸讀(よみほん)の流れを決定づける要素として理解され、江戸文学研究に従事する者にとっ

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