2023年10月13日に、埼玉県議会で、こどもを自宅などに放置したまま外出したり、自動車内に置き去りにしたりする行為を虐待と位置づけて禁止する条例の改正案が審議されると報道された。 このニュースを聞いて、「日本でも、やっとそういう時代になったのだ」と思った。これまで、こどもの傷害予防に関して発信し続けてきたが、「保護者の責任」について述べることは極力避けてきた。その理由は、保護者の責任を指摘しても、次の同じ事故を予防する効果がないことを嫌というほど味わってきたからだ。「あまり気をつけなくてもいい、少しは目を離してもいい製品や環境を整備することを優先する」、これが傷害予防の原則と考えて活動してきた。 また、20年以上前のニュースも思い出した。「幼児連れの日本人夫婦がアメリカ西海岸に観光に行った。マーケットの駐車場に車を止め、車中にこどもを残して買い物をしていたところ、こどもを置き去りにしたと