麻酔銃を撃つために旧工場内にいるクマの様子をうかがう飯田さん(左)=7月8日午後6時ごろ、喜多方市松山町 市街地に現れたクマの安全な捕獲に必要な、麻酔銃の撃ち手が不足している。喜多方市で7月、まちなかに現れたクマが旧工場内に逃げ込む事件が起こるなど、本県でも市街地にクマは着実に近づいているが、撃ち手はわずか4人にとどまっている。そのうちの一人、猪苗代町農林課の飯田優貴さん(37)は「改めて地域全体でクマを寄せ付けない対策を取ることが欠かせない」と訴える。 「障害物がたくさんある。麻酔を効かせるためには、着実にクマの筋肉に撃ち込まないと」。7月8日、飯田さんは、旧工場内を走り回るクマに麻酔銃を構えた。県からの要請を受け、喜多方市の現場に到着してから1時間半が経過していた。好機を逃さず引き金を引き「これまでの中でも難しい現場」で、無事にクマの捕獲に成功した。 市街地でクマを捕獲する場合、猟銃は