karipanのブックマーク (15)

  • あまりにも扇情的な傑作。映画版『BLUE GIANT』の感想について - 蠅と鬼と人

    ランキング参加中はてなブログ映画部 扇情的 良いのと悪いのと二つの意味を含めて「扇情的」と言いたい。 一つは、音響によって観客の心と体をゆすぶる、とても官能的な作品であるということ。 原作のストーリーの良さをまったく損なわない、素晴らしく編集された映画版だが、それでも、主役は物語ではなく圧倒的に音楽だった。そのくらい、言葉にならないぐらい良かった。当に凄い楽曲群だった。 もう一つは、過剰に観客の感動を誘おうとしていて、はっきり言ってポルノすれすれであるということ。 映画版『BLUE GIANT』は、観ている側の感情のツマミに遠慮なく手を伸ばして、スイッチをオンオフするような作品だと思う。強烈に気持ちが動かされる一方、どこか観客を操作しようとしているというか、「創作工学」みたいな言葉も浮かぶ。 念のため言っておくと、創作物は例外なく、触れた者を操ろうしている。俺が主張したいのは、そのやり方

    あまりにも扇情的な傑作。映画版『BLUE GIANT』の感想について - 蠅と鬼と人
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    karipan 2023/03/30
    体感型映画だからこその、痛みと快感が痛烈な作品だったという点を上手く言語化されてて、共感度の高い感想記事。
  • 不在と遍在のヒーロー達――「ドラゴンボール超 スーパーヒーロー」レビュー&感想 - アニメとおどろう

    ©バード・スタジオ/集英社 ©「2022 ドラゴンボール超」製作委員会 前作から3年ぶりの新作映画となった「ドラゴンボール超 スーパーヒーロー」。悟飯とピッコロの二人がメインとなる作は、ヒーローの不在と遍在を描いた物語だ。 1.二重の不在 2.不在と遍在のヒーロー達 感想 1.二重の不在 懐かしのレッドリボン軍の生み出した新たな人造人間との戦いが繰り広げられる作だが、特徴として挙げられるのは悟空とベジータが戦うわけではない点だ。彼らは前作で巡り会った破壊神ビルスの星で修行中で、その従者であるウイスとも上手く連絡がつかず彼らは今回の戦いには参加できない。敵の人造人間ガンマ1号・2号はピッコロ以上の強さを誇り、更にはかつて悟空達を苦しめたセルを上回る強さのセルマックスすら控えているのに由々しき事態だ。この作品にはいつものドラゴンボールの「ヒーロー」がいない。……だが、ヒーロー不在はこれに限

    不在と遍在のヒーロー達――「ドラゴンボール超 スーパーヒーロー」レビュー&感想 - アニメとおどろう
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    karipan 2022/06/13
    戦闘力に比例しない「遍在」するヒーロー論が、普段活躍しにくいキャラクターにもドラゴンボール社会においての役割を持たせているという解釈が非常に素敵な感想でした。似た理由でパンやクリリンの描写が良かった。
  • 演出メモ/『ロード・エルメロイII世の事件簿 -魔眼蒐集列車 Grace note-』6話 - boogyman's memo

    『ロード・エルメロイII世の事件簿 -魔眼蒐集列車 Grace note-』第6話は恒例のあおきえい絵コンテ回。偶然なのか狙っているのか、TROYCAの加藤誠監督作品(『櫻子さんの足下には死体が埋まっている』『やがて君になる』)にあおきえいがコンテ参加するときは決まって6話だ。パトレイバーの松井刑事なら、TROYCAのマニア向けサービスと読むかもしれない*1。 今回メモしておきたいのは、主に構図感覚。Aパートで多用されたシンメトリー、ダッチアングル、真俯瞰など左右のバランスや対角線を意識した構図が、まるで魔術的に作用していたかのような錯覚を起こさせる。「潤沢すぎて過剰な反応を呼んだ結界術式」という話の肝を画面構成でなぞらえ、見せていたわけだ。 シンメトリックな人物配置、水平・垂直を意識したカメラアングルで印象付けていく演出は、過去の「TROYCA6話」でもお馴染み。 最近よく使われている9

    演出メモ/『ロード・エルメロイII世の事件簿 -魔眼蒐集列車 Grace note-』6話 - boogyman's memo
  • 成長は入れ替わりの先――「クレヨンしんちゃん もののけニンジャ珍風伝」レビュー&感想 - アニメとおどろう

    ©臼井儀人/双葉社・シンエイ・テレビ朝日・ADK 2022 無事春公開を迎えた映画「クレヨンしんちゃん もののけニンジャ珍風伝」。今回は忍者ものという舞台に野原家と屁祖隠(へそがくれ)家、2つの家族が現れる。両家の姿からは、特別と当たり前を問い直す作の物語が見えてくる。 1.当たり前は当たり前でない 今回の話の始まりは5年前、しんのすけ誕生時にさかのぼる。慌てて病室を間違えるひろし、みさえへのねぎらい、命名や生まれたばかりのしんのすけを慈しむ様子……どこを取っても平凡な*1家族の様子がそこにはある。5年が経った現在、友人達としんのすけが遊ぶ様子もどこまでも平凡だ。ありふれている。しかし突如として野原家を訪れた女性・屁祖隠ちよめが、自分の息子・珍蔵としんのすけが病院で取り違えられていたと語ることで事態は激変する。事実ならしんのすけとの日々が当たり前のものではなくなってしまうのだから、ひろし

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    karipan 2022/04/27
    SPY×FAMILYや今週公開のピンドラ然り、「普段は交わる事がないがすぐ隣にいる」という疑似的な血縁というのは割と最近トレンドな気がします。風子ちゃんはいいゾ。
  • 「夏アニメ OP,EDアニメーション5選」を掘り下げる。|蕩

    スラマッパギー! 蕩です。 毎クール恒例行事になりつつある「OP,EDアニメーション」を掘り下げた記事を更新する時期になりました。 今期のアニメ面白いです。 個人的には『死神坊ちゃんと黒メイド』の上質な雰囲気がとても好きですね、何より『ラブライブ! スーパースター!!』で完全に心が躍って…踊ってしまったワ。 後は『ヴァニタスの手記』が好き、板村監督の映像構成がやっぱり観ててツボというか楽しいです。 さてさて、今回も"好きなアニメーション"を取り扱って自分なりの妄想全開で書き綴ってみました。 最後まで読んで頂けると、当に嬉しいです。 貴方のハートにずっきゅんばっきゅん。よろしく!! ①かげきしょうじょ!!(OP)絵コンテ演出:出合小都美 総作画監督:牧孝雄, 髙田晃 作画監督:住悦子 今期の中でも大人気のOPですね。私も好き。 街並み→学校の順番で絵を見せていくことで端的に彼女たちの登校

    「夏アニメ OP,EDアニメーション5選」を掘り下げる。|蕩
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    karipan 2021/07/30
    フィルムを流動的に捉えることでOP&EDにストーリー性を見い出す見方が多かった蕩さんが、部分的に芝居付けやカットをピックアップする視点は新鮮でとても面白かったです。
  • 誰かの心を突き刺すために─「映画大好きポンポさん」感想─|DUK

    幕を開ける 観客が映画という創作物に没入し、これは自分のための物語だと錯覚し、その感動を他者と共有したいと思うのは、必ずしもその映画の完成度が高いと感じたからではない。 それどころか全体としての完成度は高いとは言えない作品が観るものの心を打つこともある。 人の心に突き刺さるような鋭さは、物語全体の完成度とは別の要素によって研ぎ澄まされるものだからだ。 映画大好きポンポさんの視聴体験は、この種の創作に必要なたったひとつの大切なことを思い出させてくれた。 劇中劇「MEISTER」をつくるもの この映画の主人公、ジーン・フィニは狂人だ。少なくとも映画製作という点に関して言えば。 青春時代のほぼ全てを映画に費やしてきた人間である彼を映画会社ペーターゼンフィルムのプロデューサーであるポンポさんが自身のアシスタントに採用したのは、「彼の眼が死んでいたから」である。 ポンポさんは言う。「幸福は創造の敵」

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  • さよならTwitter、ようこそ素晴らしき日々。 - かるあ学習帳

    新型コロナウイルスが猛威を振るう2020年が終わろうとしていますね。 2020年は、私個人にとっても災難が多い1年間でした。 特にTwitterで災難に巻き込まれる事が多く、Twitterをやめた事が私にとって大きな出来事でした。 岡村靖幸の「あの娘ぼくがロングシュート決めたらどんな顔するだろう」という歌があります。 この歌の歌詞に影響を受けて、私はTwitterをやめる決断をしました。 www.youtube.com 寂しくて悲しくてつらいことばかりならば あきらめてかまわない 大事なことはそんなんじゃない この歌詞は凄く婉曲な文章ですが、ようは「寂しくて悲しくてつらい事を無理に続ける必要は無くて、もっと何か前向きになれる事をやっていきましょう」と言っているのだろうと思います。 今年はTwitterで寂しくて悲しくてつらい事が多かった。 だから、私はTwitterを諦めました。 って事で

    さよならTwitter、ようこそ素晴らしき日々。 - かるあ学習帳
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    karipan 2020/12/31
    「沙耶の唄」の考察を参考にさせて以降、愛読させていただいてるブログ。 自分も素晴らしき日々を購入したため、かるあさんの感想も楽しみです。
  • 黄昏と殺伐の時代の生存戦略——テレビアニメ&アニメ映画ベスト10で振り返る2010年代 - 宇宙、日本、練馬

    はやいもので、もう2020年も暮れようという感じでございますが、2010年代からあまり遠く離れないうちに、わたくしにとっての2010年代の経験とはなんだったのか、書き留めておこうと思います。この試みはなかなか難儀なもので、総花的に語ろうとするといつまでたっても終わらず中途で投げ出してしまったのですが、さしあたってこの10というリストを作成し、そこにわたくしの経験を託すという仕方であれば、零れ落ちるものは膨大になるでしょうが、ひとまず形にすることはできるだろうと思いまして、その方針でやっていくことにしました。 さしあたってテレビアニメ10、アニメ映画10をセレクトし、わたくしの10年代を語っていきます。わたくしのフィクション経験を広くカバーしたい気持ちがあるため、制作会社や制作者などの固有名がなるべく重複しないかたちで選出しました。よって純粋なベスト10とはやや趣が異なるわけですが、や

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    karipan 2020/12/29
  • 話数単位で選ぶ、2020年TVアニメ10選 - アニメとおどろう

    ©Koi・芳文社/ご注文はBLOOM製作委員会ですか? 「ご注文はうさぎですか? BLOOM」8話より 新米小僧さんの「新米小僧の見習日記」から変わって個人ニュースサイト「aniado」さんが集計してくださることになった「話数単位で選ぶ、2020年TVアニメ10選」企画。2020年も参加させていただきます。 ルールは以下の通り。 ・2020年1月1日~12月31日までに放送されたTVアニメ(再放送を除く)から選定。 ・1作品につき上限1話。 ・順位は付けない。 No.1 ご注文はうさぎですか? BLOOM 第8話「スタンプ スリープ スタディ スマイル」 No.2 ストライクウィッチーズ ROAD to BERLIN 第9話「ミーナの空」 No.3 ゴッド・オブ・ハイスクール 第5話「ronde/hound」 No.4 ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 第3話「大好きを叫ぶ」

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    karipan 2020/12/23
  • 1999年版『終ノ空』考察解説まとめ - かるあ学習帳

    『終ノ空』 シナリオ:SCA-自 原画:SCA-自、基4%、にのみー隊長 (C)ケロQ 1999年8月27日発売 水上行人と若槻琴美 高島ざくろと間宮卓司 呪われた生と祝福された生 彩名END考察 ニーチェと琴美END~無限のなかの有限とはなにか~ 『論理哲学論考』と琴美END~有限のなかの無限とはなにか~ 補説への招待 あとがき 水上行人と若槻琴美 節では『終ノ空』の主要登場人物である水上行人と若槻琴美について考察する。行人と琴美は幼なじみの関係である。狂気に陥った卓司やざくろとは対照的に、行人と琴美は正気の人間である。そして行人と琴美は、世界の終わりが到来しないことを信じたい側の人間でもある。 ・水上行人について 水上行人は、ダラダラするのが好きな少年である。学校の授業をよくサボる。読書が好きで、カントの『純粋理性批判』などを読んでいる。しかし行人は、いざという時には頼りになる男でも

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    karipan 2020/12/15
  • 2020年の『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序』、あるいは組織のディティールと葛藤 - 宇宙、日本、練馬

    2009年にエヴァ破に熱狂したわたくしは、まさか2020年になっても新劇場版が完結していないとは想像もしていなかっただろう。あれから10年、想像もしていなかったことがいくつも起こり、そして我々は未だそうした事態の渦中にあるわけだけど、それによってこうして『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序』を再び劇場でみる、という機会を得られたことには感謝するべきなのでしょう。 『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序』の公開は2007年。今まで自宅で何度も視聴しているけれど、劇場で見返す機会はなかったから、改めて音響すんばらしさにおののく。ネルフ職員たちの業務連絡が四方八方から聴こえてくるのは、それだけである種の快がある。ここらへんは官僚組織が組織としてうごめくことでドラマが進行してゆく『シン・ゴジラ』と響きあうところがあるかもしれない。ディティールとしての組織へのこだわり、というか。庵野秀明がしばしば言及する岡喜八

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    karipan 2020/12/10
  • 『呪いのワンピース』と『響け!ユーフォニアム』8話について - Paradism

    一度着てしまうとその身に不幸をもたらすワンピース。そんな代物に心奪われてしまう少女たちの群像劇を描いた作品が『呪いのワンピース』でした。今年になってようやく配信が開始された作品であり、監督・作画監督を木上益治さんが担当されていることを知っていたファンや作の制作に携わっていた京都アニメーションのファンの間では待ちに待ったと感じていた方も多いのではないでしょうか。 自分もその一人であり、とても楽しみにしていました。ただタイミングなどもあり公開からしばらく観ることが出来ていなかったのですが、つい先日ようやく視聴したのでその所感を書いていこうかなと思います。 まず目を引いたのは少女たちのアンニュイな表情でした。どこか遠くを見据える視線、情感のあるレイアウト、宙に浮かぶ想い。片肘をついたり細かい芝居づけも含め、どこまでも彼女たちの心情を伺っていくような表情の映し方には強く心を奪われました。 重たそ

    『呪いのワンピース』と『響け!ユーフォニアム』8話について - Paradism
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    karipan 2020/09/30
  • 「彼女、お借りします」の憎めない美点 - カリーパンの趣味備忘録

    こんにちは。 今期放送が終了した「彼女、お借りします」。皆さんの感想を読んでいると、かなり綺麗に(?)賛否両論な印象。というのもこの作品、大まかな不満点はおそらくみんな一致してると思うんですよ。実際自分も、不満点、もしくは感情が入りきらなかった点は、感想を読んでてとても納得しました。 しかし、自分は最後まで割と楽しく見れていました。それは声優さんの名演だったり、キャラクターデザインの魅力だったりが第一としてあるわけですが、もっと部分的に「おっ」と感じるシーンもあったり。 作品への不満点を挙げた感想をよく見かけるからこそ、稿では良かった点、好きな点をまとめてみました。一応前提として、原作未読です。拙い文章ですが、よろしゅう頼んます。 1話と12話(最終回)の演出について 人間味の強い表情芝居について 〆 1話と12話(最終回)の演出について 1話・12話・OP・EDの絵コンテを担当されてい

    「彼女、お借りします」の憎めない美点 - カリーパンの趣味備忘録
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    karipan 2020/09/29
  • イマジナリーラインを越えるときは、引きの画面にしておけば特に問題はないかな

    イマジナリーラインとは何か 想定線、180度ルール、イマジナリーライン……言い方はさまざまですが、示すものは同じです。 カメラの立ち位置を制限する目的で引かれた線こそがイマジナリーラインと呼ばれているモノの正体。 『パプリカ』より 「(あるシーンの編集において)AのカットとBのカットをつなぐ場合は、どちらもこの線(イマジナリーライン)より向こうから撮ってはいけませんよ。ILを越えたカットを編集で繋ぐと画面のつながりが失われますよ」 という先代からの教えです。引用じゃないのに引用符を使うな。 もともとは観客が(カメラが)演者の向こう側に移動できない「舞台演劇」から発祥している概念とも言われていますね。 それはさておき、向かい合った2人の会話シーンをもとにILの機能性と重要性について考えましょう。 対面した2人を撮る。そしてILを引く 『ぼくたちは勉強ができない!』第3話より 帰り道、2人のキ

    イマジナリーラインを越えるときは、引きの画面にしておけば特に問題はないかな
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    karipan 2020/09/04
  • 第5話 | TVアニメ「進撃の巨人」公式サイト

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    karipan 2020/07/08
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