メガバンクグループによるルールを無視した営業実態が明らかになった。 証券取引等監視委員会は6月14日、顧客情報の不適切な共有などがあったとして三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)傘下の三菱UFJ銀行、三菱UFJモルガン・スタンレー証券、モルガン・スタンレーMUFG証券に行政処分を下すよう金融庁に勧告した。金融庁は今月中にも業務改善命令などを3社に出す見通しだ。 当時の頭取も危険性を把握か 金融商品取引法は、グループ内の銀行と証券会社が顧客企業の非公開情報を顧客の同意なしで共有することを禁じており、「銀証ファイアウォール(FW)規制」と呼ばれる。監視委は、MUFG傘下の銀行と証券2社が自社に有利な取引環境をつくるため、非公開情報を不適切に共有していた実態が銀証FW規制に違反していると認定した。 監視委によると、2021年から2023年にかけて、顧客企業の株式の売り出しに関する非公開
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