赤ちゃんのころの自分の写真を見ると、頭の右側にいつもリボンがついていた。 リボンの下には、大きな赤いあざ=いちご状血管腫があり、ぽこんと腫れていた。 「顔になくてよかったね」。 周囲からかけられた、そのことばの意味を、幼かった私は、よく分かっていなかった。 いつしか、あざはなくなったが、私は記者になり、マイノリティーの人たちの取材をするようになった。 そうして出会ったのが「見た目問題」だった。 想像もつかないような差別や偏見に悩んでいる人がいる。 何を、どのように伝えればよいのだろう。 生まれつきのあざ、病気や事故による体の傷痕、脱毛など、見た目に症状がある人たち。 NPO法人、「マイフェイス・マイスタイル」の外川浩子代表は、こうした人たちがぶつかる困難を「見た目問題」と名づけ、交流の場を作ったり、講演活動を行ったりしている。 外川さんによれば、当事者たちが困難にぶつかるのは、見た目に症状
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