中国や台湾から多くの観光客が訪日するなか、意味がおかしい中国語の看板が少なくないとする研究を、大阪大大学院言語文化研究科の中村剛福大学院生(25)がまとめた。京都の観光地での調査では約4割の中国語表記が間違っていた。専門家は「言葉の面でおもてなしができていない」と指摘している。 中村さんは2015年から、全国の中国語が話せる知人や留学生に声をかけ、表現がおかしいと感じる中国語の看板や標識、飲食店のメニューなどの写真約300点を集めた。 ある役場で転出証明書などの書類を受け取る窓口の案内表示は、日本語で「この番号で呼びます」とあるが、中国語表記の直訳は「私はこの番号をアピールします」。スーパーの商品説明は「無脂肪の牛乳です」という日本語に対する直訳が「脂肪には牛乳がありません」という意味になっていた。 公営団地の敷地でペットのふんや尿を禁じる看板は、中国語表記の直訳が「敷地をおしっこさせない